俺ら伝説の７人兄弟∞ (ページ8)

今日:12 hit、昨日:8 hit、合計:63,452 hit

・ページ8

＿

亮ｓｉｄｅ

外来も無事に終わって、
後はカルテを整理すれば帰れる。

今日はすぅ兄達の新曲レコーディングの日。

帰ったら新曲のデモ聞かせてもらえへんかなぁ～なんて楽しみにしながら、
俺はココアを片手にパソコンと対峙しとった。

「なんだ？
　亮、いつもより楽しそうだな。」

「ぅえ！？いつも通りっすよ・・・。」

心臓外科の医局。部長の席に座り、俺と同じく
カルテの整理をしていた先輩。

五十嵐翔。心臓外科部長で、すぅ兄の担当医で
俺の尊敬する先輩。

関谷家の家庭事情も知っていて、話の分かる先輩

ＣｌｏｖｅＲと信兄の小説のファンらしく、
シフトを融通してもらう代わりに、何度兄弟たちのサインを頼まれたことか・・・。

あと少しで帰れる。

そんなときに音を立てた俺の携帯。

「もしもし、
　章ちゃん？どないしたん？」

「亮っ！！
　すぅ兄がっ！！！発作っ・・・」

「はぁ！？
　超特急で帰るから！！
　俺が帰るまで、いつもん頼んだ！！
　絶対に体冷やさんでよ！！！」

章ちゃんとの電話を切って、

「翔先輩っ！！」

「必要な物は、いつもの鞄な。
　明日処方箋書いとけよぉ～。」

「すんませんっ！！失礼します！！！」

翔先輩に一応挨拶して。

俺は鞄とコートを引っ掴んで医局を飛び出た。

＿