アイドルと7日目 ページ33
空港に着くと高身長の彼の姿はすぐに見つけられた。
「待って！！ヒョヌ！！！！！」
大声でそう叫ぶと私の方を見て目を見開いた。
hn「やー、A。いくら何でも早すぎだよ。約束は3週間後だろ？」
走ってヒョヌの元へ行けば息が上がって伝えたいこともなかなか話せない。
何とか息を整えている間、ヒョヌはずっと待っていてくれた。
「ヒョヌ……私は、行かない」
hn「……」
「私には、ここでやることがある。私を待ってくれている患者さんがいる。
私が……助けてあげたい大切な人がいる」
hn「…うん」
「ヒョヌ、私はあなたに会えて、付き合えて、幸せだった。私だって貴方から勇気を貰えた。自分のやりたいことをやっていく勇気。今の私があるのも貴方のおかげ。
でも、もう私の気持ちは貴方に向けることは出来ない。だけど、ずっと応援してる。私は貴方の元カノだけれど、その前に…1人の、ファンだから。」
hn「っ…A…ありがとう。やっと、ちゃんと終わらせられた。前よりもスッキリした気持ちで行けるよ」
「うん。頑張ってきてね。これ…返すね」
hn「わかったよ。マグカップは返さないんだな？」
「言ったでしょ？私はあなたのファンだって。ちゃーんと使います！」
ははって笑うヒョヌは前に別れた時よりもずっと明るかった。
hn「じゃあ、誕生日プレゼントってことで」
「！！…覚え、てたの？」
hn「好きな人の誕生日忘れるわけない。本当は花束用意しておくつもりだったけど昨日の電話できっと今日は来ないだろうと思ったから用意できなかったよ。」
昨日のは、ヒョヌの最後の言葉のつもりだったんだ。
「ありがとう。気持ちだけ受け取っておくね」
hn「僕の恋心は受け取ってくれないのにね」
「あはは…笑」
フランス便のアナウンスが空港に響く。
hn「行かなきゃ」
「うん。バイバイ」
hn「A
誕生日、おめでとう」
「ありがとう！」
ヒョヌはそう言って歩き出すと、もう後ろを振り向かなかった。
その背中が少し震えていたように見えたけど、私はそれよりも早く会いたい人がいて彼を見送るなりすぐに走り出した。
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えびてゃん(プロフ) - ユカさん» ありがとうございます！今週中には出したいです😖 (2022年5月26日 18時) (
レス) id: cc2d7e8a3f (このIDを非表示/違反報告)
ユカ(プロフ) - すごく面白いです。更新楽しみにしています。 (2022年5月25日 22時) (レス) id: 996863b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
えびてゃん(プロフ) - rieさん» ありがとうございます🥹ちょっと今バタバタしているので週末頃には新しい方を出したいと思っています😖 (2022年5月25日 20時) (レス) @page34 id: 3707cdaeb8 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - 続きが気になります(;O;)更新楽しみにしています。 (2022年5月25日 19時) (レス) @page35 id: 946afd3eb6 (このIDを非表示/違反報告)
えびてゃん(プロフ) - 飴雨さん» こちらの作品も見ていただきありがとうございます😂 更新頑張りますね💪 (2022年5月22日 16時) (レス) id: 3707cdaeb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えびてゃん | 作成日時：2022年5月21日 16時
