8話 ページ8
それからもう一時間後。
「…負けました。」
結果、勝利したのは有一郎だった。
無一郎は負けちゃったー…と項垂れている。
そして一番すごいのが将棋のルールなんて全く知らないAが一時間もの間、二人の対局を見守ったこと。
因みにいつ終わるのかわからなくて正直眠くなってしまったらしい。てかそうじゃない方がおかしい。(本人談)
「私将棋とか全然わかんないけどなんか凄かったよ。お疲れ様。」
そう言って無一郎の頭をぽん、と撫でるA。
一気に生気を取り戻す無一郎。
Aを睨みつける有一郎。
「…A、もう一回。」
「いいよー。」
Aは突き刺さる有一郎の視線を無視して無一郎の頭を撫でた。
*しかしどんどん有一郎の痛すぎる視線によってメンタルが崩壊していく!
*効果はバツグンだ!
「…無一郎君。」
「なぁに?」
「君のお兄さんの中では私、ミジンコ以下の存在らしいよ。」
「きっと兄さんの中でのミジンコの立ち位置が高いだけだよ。」
「そうだと良いなぁ。」
「(ミジンコの立ち位置が高いわけないだろ…)」(弟が恋の盲目に侵されてショック受けてる人)
.
.
「A、帰り道送っていくよ。」
「いや、私が可愛い後輩二人を送りたいところなんだけど。」
「お前に送られるくらいなら野宿するわ。」
「辛辣過ぎて私泣いちゃう。」
この双子、温度差ありすぎる。
足して二で割れば良い感じになりそうだな。
熱すぎず冷たすぎない程よい加減の温泉みたいになりそうだなとAは思った。が口には出さなかった。
何故なら、有一郎に殺される未来が見えたから。(未来予知)
「あとまあ…炭治郎に見つかったら心底めんどくさいから。二人とも明るいうちに帰りな。」
「でも…」
「また今度、無一郎君が(有一郎君を叩きのめすところが)見たいから将棋部の部室行くよ。」
「わかった。」(単純)
上手くいったわ、と言いたげに一人ドヤ顔をかますA。
Aの思考を読み取ったのかAの背中を鞄でぶん殴る有一郎。
「(兄さん、Aと心の中で会話でもできるのかな…羨ましい…)」
それにあらぬ誤解を招いていたことは誰も知らない。
1113人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とく(プロフ) - すごくいいお話でした…。涙が出るほど(笑) (7月19日 12時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
えむえいか - 貴方様は、神ですか? (2022年5月20日 16時) (レス) @page5 id: 6c61bb4c69 (このIDを非表示/違反報告)
孤 - 神作……… (2022年5月9日 15時) (レス) @page44 id: af8576bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - たまに………たまに原作を思い出すような描写があって……目から汗が……… (2021年12月5日 7時) (レス) @page50 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
夏鈴 - 炭治郎のシスコン具合がめっちゃ良かったです‼︎無一郎と有一郎がでて来るとか最高すぎます‼︎とっても良い作品ありがとうございますー! (2021年11月21日 22時) (レス) @page50 id: 378955c846 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白霞 | 作成日時:2020年6月13日 19時