6話 ページ6
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放課後。
ホームルームが終わると光の速さでAの元に飛んでくる炭治郎。それから逃げたいA。
今日は運の良いことに炭治郎のクラスのホームルームが少し長めだった。
なので炭治郎のクラスのホームルームが終わる前に全力ダッシュで帰宅する。
因みにAは自称帰宅部エース。自称。
帰宅部の誰よりも早く家に帰るという謎の使命を抱いている。
要約すると弟同様、姉もちょっと(かなり)変わっているのだ。
昇降口まで駆け下り、下駄箱に手をかけたその時。
「みーつけた。」
勢いよく振り返ると、そこには無一郎が立っていた。
炭治郎でなかったことに全力で安堵した。
「無一郎君やっほ。じゃーね。」
しかし長居はしていられない。炭治郎のクラスのホームルームが終わってしまうからだ。
そんな思いは淡く散り、無一郎にガシッと腕を掴まれた。
「…無一郎君?」
「だってお願い事何でもひとつ聞いてくれるんでしょ?」
ああ、そう言えばそんなこと言ったわ…。とAは記憶を手繰り寄せて頷いた。
困った。一刻も早く家に帰るという責務があるのに。
「じゃあお願い事。
今日僕部活の自主練の日だから見に来て欲しいなぁ。」
将棋部の自主練の日は将棋部員以外も連れてきて良いのか。
「(…早く帰りたいけどそれなら炭治郎に見つからずに済む…あと無一郎君が女子より可愛いから断りにくいな…)…いいよ。」
可愛い後輩の頼み事だ。断れるはずがない。
無一郎の可愛さに折れたAは無一郎に手を引かれて将棋部の部室まで足を運んだ。
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「玄弥!Aは!」
「あいつならホームルーム終わって光の速さで教室飛び出して行ったぞ。」
「流石俺のAだ!光の速さで走れるなんて!」
「いや例えだよ例え。頼むから真に受けないでくれ。」
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とく(プロフ) - すごくいいお話でした…。涙が出るほど(笑) (7月19日 12時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
えむえいか - 貴方様は、神ですか? (2022年5月20日 16時) (レス) @page5 id: 6c61bb4c69 (このIDを非表示/違反報告)
孤 - 神作……… (2022年5月9日 15時) (レス) @page44 id: af8576bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - たまに………たまに原作を思い出すような描写があって……目から汗が……… (2021年12月5日 7時) (レス) @page50 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
夏鈴 - 炭治郎のシスコン具合がめっちゃ良かったです‼︎無一郎と有一郎がでて来るとか最高すぎます‼︎とっても良い作品ありがとうございますー! (2021年11月21日 22時) (レス) @page50 id: 378955c846 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白霞 | 作成日時:2020年6月13日 19時