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11話 ページ11






「Aー!夕飯の時間だぞー!」

「今行くー。」



気づけばもう夜の七時。
そろそろお腹も空いてきた時間帯。

ほとんどの課題を終わらせ満足気に伸びをするとAは下階に降りていく。



「姉ちゃん、来んのおせーぞ。」

「ごめんごめん。」



そう言ってAを叱ったのは竹雄。持っていた箸でAの頭を軽く叩く。



「酷いよ竹雄。」

「痛くないだろ。」

「うん。」




「竹雄!Aに何してるんだ!駄目だろう!」

「でたよ兄ちゃんの姉ちゃん大好き攻撃。」

「もしかして竹雄ってネーミングセンスない系の人?」


















「…美味しい。」

「だろう?料理は火加減が命だからな。」

「炭治郎の料理好き。」

「俺はAが大好きだぞ!」



「…話が噛み合ってないよ。」



禰豆子は苦笑いしながら唐揚げを口に運ぶ。他の弟妹達も兄ちゃん達は仲良いね!と笑っていた。

母である葵枝は微笑みながら二人の様子を眺めていた。



「んーお腹いっぱい。ご馳走様でした。」



両手を合わせてご馳走様でした、と言うA。

食器を持って立ち上がろうとするとふいに炭治郎に腕を掴まれた。



「何?」


「Aやっぱり細すぎないか?もう少し食べた方が…」


「え待ってさり気なくお腹の辺りを触らないで貰えます?セクハラですけど?」



炭治郎はとても自然にAの身体を触って細すぎる!と叫んでいる。

禰豆子や他の弟妹達もお兄ちゃんってば…とほとほと呆れたような表情をしている。



「俺はAの身体が心配だ!」

「私は炭治郎の思考回路が心配だ。」



双子の会話に竹雄が飲んでいた味噌汁を吹き出した。

気管支に味噌汁が入ってしまったらしく少しむせてしまっている。



「竹雄、大丈夫?」



禰豆子が心配そうに竹雄の顔を覗き込む。


竹雄は何か悟りを開いたかのような表情をして言った。

その時の表情は無心で目に生気が宿っていなかったと、後に禰豆子が語っている。








「…俺、兄ちゃんと姉ちゃんと一緒に飯食べるのやめようかな…」

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とく(プロフ) - すごくいいお話でした…。涙が出るほど(笑) (7月19日 12時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
えむえいか - 貴方様は、神ですか? (2022年5月20日 16時) (レス) @page5 id: 6c61bb4c69 (このIDを非表示/違反報告)
- 神作……… (2022年5月9日 15時) (レス) @page44 id: af8576bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - たまに………たまに原作を思い出すような描写があって……目から汗が……… (2021年12月5日 7時) (レス) @page50 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
夏鈴 - 炭治郎のシスコン具合がめっちゃ良かったです‼︎無一郎と有一郎がでて来るとか最高すぎます‼︎とっても良い作品ありがとうございますー! (2021年11月21日 22時) (レス) @page50 id: 378955c846 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白霞 | 作成日時:2020年6月13日 19時

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