【HS J】パパ活男の娘【水×赤】 (ページ22)

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おまけページ22

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店員さんに軽く会釈をしてフラッペを受け取る。
イチゴフレーバーの発売日に男性1人で買いに来るのそんなに珍しいだろうか。

「もしもしやまだー？」

「久しぶり、伊野尾ちゃん」

もう片方は伊野尾ちゃんと電話
今でもたまに通話して愚痴を言い合う仲だ。

「今回は何があったのさ」

「たまには海以外のデートにも行きてぇって喧嘩してる」

海の近くに引っ越した伊野尾ちゃん。
最初はずっと惚気ばっかりだったのに。

「俺と海どっちが好きなのさ！」

そう言いながらも、きっとあの日みたいに幸せそうな笑顔で話してるんだろう。

「山田は？今はどこ居るの」

「パリ」

「またすごい場所」

暫く身を隠すのと、ゆっくり暮らせる為の資金作りで海外へ引っ越した。

って言っても、裕翔がやるのはそっち系の仕事ばっかだから転々としてる。

「いい加減普通の仕事に就いて欲しい」

「そういう稼ぎ方しか知らないんでしょ」

「じゃあ俺にも働かせてくれよ」

「山田こそ稼ぎ方1つしか知らないだろ」

ストローに口付ける。
あ、このイチゴのフラッペ美味しい。

「俺だって、普通の仕事くらい出来るし」

「ほんとー？」

「日本に帰ったら、普通の生活する予定だし」

今までのただ生きていた生活じゃない。
普通の、幸せな生活

「なーに幸せそうに話してんの」

「うぉっ」

急に肩に手を置かれ思わずフラッペを落としそうになる。

「お？現れたな？じゃまたかけ直すわ」

「あ、ちょ伊野尾ちゃん」

プツっと切れたスマホを置いて振り向く。

「…仕事終わるの早いね」

「今回の簡単過ぎてね」

そういう口にズボッとストローを差し込んだ。

「んっ…。あ、美味しい」

「帰るよ」

手を繋いで、2人の家に。