【HS J】パパ活男の娘【水×赤】 (ページ16)

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赤side

目を覚ますと見覚えのない部屋でふかふかの布団の上だった。
服はそのままだけど妙に身体がダルい。

ここは…中島さんの家だろうか。

単純に中島さんが介抱の為に俺を寝かしてくれたのなら有難いが、酒を飲んだ覚えはない。

それに、この流れには嫌な思い出しかない。
少し心を許し始めた相手には1番気をつけなきゃ行けないのに何やってんだ俺は。

ガチャ

「お、お目覚めですか」

ドアが開き、顔を出したのは中島さん。
ベットの横に水の入ったコップを置いた。

「大丈夫です。これには何も入ってません。」

「じゃあ“あれ”には何か入ってたのか。」

中島さんが何かを頼んだ後、薮さんが出したお冷。
「氷が溶けてるから取り替えるね」なんて少し引っかかったのに。

「まぁまぁ、そんな警戒心むき出しにならないでください。俺は“運ぶだけ”のお仕事ですから。」

仕事…？
確かに、暫く意識を無くして居たはずなのに、服を脱がされて何かされた形跡は無かった。

「この方の依頼です」

そうして見せられた写真には、見覚えのある男が映ってた。

「つまり、俺は今拉致されたって訳？」

「理解が早くて助かります。」

最悪だ。金も払わず身体使われんのかと思ってたが、それ以上だった。

「意外と落ち着いてるんですね」

「どうせ逃がしちゃくれねぇだろ」

もし今逃げることが出来ても、きっとまた見つかる。
これからどうなるか分かっているのに、不思議と冷静でいる自分にも寒気がした。