*NEAR

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戻れたのは15分ほど経ってからだった。


バタバタと来店してくる女の子はあの二人を探してるようで、ここでは見てないですよと対応させていただいた。

ごめんね、困ってるようだったからつい。


「戻りました！遅くなってすみません。」


携帯を見てたのかこちらに気付いてぱっと顔を上げてくれる。

カフェラテを2つ差し出して 良かったらどうぞと声を掛ける。


「え、いや貰えないですよ！」

「うちの店長からの差し入れなので気にしないでください」


ガムシロップも2,3個一緒においてパイプ椅子をもう1つ取り出す。

諦めたのか店長からの好意を受け取っていただきますと口をつけてくれた。


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軽い自己紹介の後、追われてた理由を聞こうと口を開く。


「えーと、りょうさん。と、てつやさん。」

「はい」
「ん！」

「なぜ追われてたんですか？」


首を傾げるとりょうさんが、AさんはYouTubeってあんまり見ないですか？と質問してくる。

「……あまり詳しくないです。」
「あー…YouTuberは知ってますか？」

「なんとなく……お二人はYouTuberなんですか？」

直球な質問にニヤリとてつやさんが不敵な笑みを浮かべて そう！と元気に返してくれた。


「お前は何でタメなんだよ！匿ってもらったやん」
「別にいいじゃん お礼はちゃんと言うし。」
「そういう問題じゃ……はぁ」

「でね、Aちゃんの言った通り俺らYouTuberなんだ。」

ポンポンとテンポよく進んでいく会話に笑みを零しながら相槌をうつ。


なるほど、東海オンエア…さん。

聞けば聞くほど凄い人らしく、咄嗟にバイトの面接だなんて嘘をついてしまったのが申し訳なくなる。


「なるほど、そうなんですね。
折角お仕事で東京までいらしたのに大変ですね…」

「有名になったからこその悩みだよねー。」
「ですよね、だら。」

「良いですよ、敬語じゃなくて」


俺らもう友達？とてつやさんが手を差し出してくるので はいと答えて軽く手を握った。
りょうさんはなんだか真面目そうな人だ。


それから数分程お話して裏口から出る際に友達だから！とやや強引にLINEを交換して、てつやさんとりょうさんは去ってった。


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＿next : Tetsuya


＿＿＿ : Ryo



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