*NEAR

かわいい歌姫 [sby] #req. ページ36

Setting = 人見知り 年下

(しばゆー高2、Aさん高1設定です)
おれだけの歌姫 の続きです。
#
Shibayu side
.



「で？詳しく聞かしてよ」


昼言ってた子の話。と付け足しながら りょうくんが近づいてきた。
HRが終わったと同時に颯爽と帰った おれの1つ前の席の子のイスを借りて座る。

おれの机に肘を置きながらニヤニヤと笑みを浮かべてやがる…

くそう…。
(絵になんな〜悔しいけど！)


「や…、名前しか知らん。」
「そうじゃなくて何で出会ったとかさ〜あるやん！」

「えー…？」

出会ったときを思い出して視線が無意識に音楽室の方に向く。
瞬間、ギターを背負ってる小さな背中を捉えた。


「…へえ〜、あの子？」


視線で追ってた事がバレてめちゃくちゃ恥ずかしい。

こくりと頷くと顔まではわからんけど可愛い子っぽいねと返された。


「しばゆー付き合えると良いね。」
「え？」
「付き合いたいんじゃないの？」
「や、そう、だけど…」


いつものイケイケ押せ押せなムードではなく何となく尻込みしてる。

可愛い子だし、他校に彼氏とか… いや城西にいるかも？
なんてらしくもない事考えちゃったり。

「しおらしくなんなやー。とりあえず友達から、だろ？」


出会ったばっかだし今日も顔出してみれば？と背中を押された。
部活に向かうりょうくんと別れ音楽室に向かって歩く。


……らしくないけど馬鹿みたいに心臓爆発しそう。


.


「…やっほ、」

「！あ、柴田先輩。」


音楽室に顔を出すと こんにちは と柔らかく笑顔を見せられて鼓動が早くなる。

待って、思ったより重症かもしれない…
可愛すぎて困る。


「一緒に居ても平気？」
「はい、勿論です」

ふわ、と花が綻ぶような笑顔を見せて笑うAちゃんがアコギに手を伸ばした。

コードなんておれには分かんないけど、聞いたことあるな〜っていうCMソングとか定番のアコギ曲とか俺の知ってる曲をさらっと弾きこなしていてかっこいい。


…おれ、この子の隣にずっと居たいな。

つって。


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