[tsmt] ページ24
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ブブブとマナーモード中の携帯が鳴る。
「…もしもし?」
「あ、出たな」
電話越しの彼の声はいつもより低く聞こえて、なんだかドキリとしてしまう。
どうしたの?と口にすると どうしたのじゃねーがや!と怒られる。
「お前一人だら。今から行くから必要なもん言え」
「や、いいよ…うつるし。」
「いいから言えって」
心配してるのかイライラしてるのか、いつもより何となく切羽詰まったみたいな声をしてる気がする。
うーん、と悩みながら彼の優しさ(だと思う)に甘えようと決めた。
「じゃあ…、冷えピタと食べやすそうなゼリーとか、…あとお茶」
もごもごと口に出すと分かったと不愛想に電話を切られた。
もう少し話してても良いじゃん、なんて思いつつ彼が来るのを待った。
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「よお」
「わざわざごめんね、」
いいって、と言いながら買ってきたものを渡される。
取り敢えず食って寝てろと言われ不器用すぎる優しさを感じる。
「としみつはどこ行くの?」
「俺は…いーの。あっちに居るからちょっと寝てろ。」
ぽんぽんと軽く頭を撫でられて部屋に押し込められる。
一緒に居てくれたっていいじゃん、と内心悪態をつきながら 貰ったゼリーと薬を流し込み眠りに落ちた。
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…?
何だろう人影…。
目を覚ますと手を握ってベッドサイドで寝てるとしみつが見える。
窓からは夕日が見えていて寝た時間は昼過ぎだったから結構経ったなと感じた。
「としみつ、」
声をかけるとうっすら目を開けたので風邪ひくよと続ける。
「風邪ひいてる奴に言われたくないげ…」
「確かに。」
二人して顔を見合わせてくすりと笑うと突然頬を撫でられる。
「さっきより顔色マシだな」
「としみつが来てくれたおかげ?」
にっと笑って見せると照れたように目を逸らされた。
なんとなく、来てくれた意味が分かる気がする。
寂しがりな私を彼が一番知ってるから。
「としみつありがとう、」
「…おう」
お粥あるから後で食えよ、と言われて料理できたんだとた思ったのは秘密。
きつい言葉は愛情の裏返し…?
___ / end
#
(さっき寝かしつけたのはお粥づくりで てんやわんやしてる所を見られたくなかったからかな?)
(大正解)
# としみつからの処方薬
キレと心配が2:8
愛すべきポンコツ
かと思えば意外とできる
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フラワー(プロフ) - 更新お疲れさまです。そして続編おめでとうございます。これからも頑張って下さい! (2019年7月3日 15時) (レス) id: 34909526e5 (このIDを非表示/違反報告)
ふうか(プロフ) - お忙しい中、お返事ありがとうございます!全然大丈夫です…!続編での更新楽しみに待っております…よろしくお願いします! (2019年5月27日 10時) (レス) id: 8efdf1c9c8 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - 遊馬さん» 返信ありがとうございます!続編でも構いません!待っています。現在のお話もすごく楽しみにしてます! (2019年5月27日 1時) (レス) id: e2ae3a79dd (このIDを非表示/違反報告)
ふうか(プロフ) - はじめまして…全て読ませていただきました…すごく癒されました…私もリクエストをお願いしたいのですが、てつやの献身的な彼女のお話が読みたいです。あやふやですみません…虫さんの献身的な彼女のお話が好きなので…これからも応援しております。 (2019年5月26日 23時) (レス) id: 8efdf1c9c8 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - リクエストありがとうございます!!すごくよかったです!!難しくざっくさていたのにありがとうございました。 またよろしくおねがいします! (2019年5月26日 21時) (レス) id: 2cd07c1461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遊馬 | 作成日時:2019年4月24日 14時