*NEAR

　 ページ17

Ryo side
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あーあー イケメン(仮)が頬を染めちゃってますよ。
本当に分かりやすい奴だなあ


良かったねえ二人とも と、しみじみ思いながら虫さんと立てた てつやとAくっつけよう大作戦(別名おせっかい)の計画表を頭に浮かべる。
(事の発端は虫さんにAが恋愛相談を持ち掛けたところからスタートするけど、今は関係ないので端折らせていただく。)

バイト先で出会った二人はかれこれ数年間、片想いを拗らせている。

友達としての期間が長くなり過ぎた今、どっちも素直になれずにいるのだ。


なんでバレてんだ…？なんてぶつぶつと呟くてつやに一つだけアドバイスを投げてやって、あとは見守ろうと思う。
放任のが正しいか…？

なんだかんだ男気のある男だから決めてくれるはず。(多分ね)


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「で、このままでいいの？てつやは」
「え？」

「俺に触られててイラついたんじゃない？
てつやはAが他の奴に触れられてていいの？」


眉間にしわが寄る。わかりやす。


「…嫌なら今の内に繋ぎとめとかんと―」

別の誰かに取られちゃうかも。と続ける前に睨みをきかされた。
…おお怖。


「わかっとる」

「――、そっか。」


その言葉を待ってましたと言わんばかりの笑顔を見せて、じゃあ俺虫さんと出掛けてくるね！と告げた。
ぽかんと口を開けててつやが固まってた。

いやブス(笑)


「まじでさっさと告白しろよ」
「え、今？今日！？」
「今。」
「無理だろぉ…」

「思い立ったが吉日だよ 頑張って。
虫さーん！！」


はぁーい？と奥の部屋から虫さんが顔を出す。
口パクでうまくいったよと伝え、全て嘘だけど 買い出し頼まれたから一緒に来て―と頼む。

おっけい〜と去ってく虫さんを尻目に、てつやに向き直った。


「男見せろよ」

「――振られたら慰めて…」
「振られんわ。」


いやほんとに、

馬鹿かこいつ。あほなんか。
振られねーよ。

どう見たって両想いだろうが。


やれやれと思いながら適当に返事をして家を出た。


手のかかる友達だわ。
まったく。

うぜえ〜〜


早くくっつけよな。


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