*NEAR

語尾変更 [msmgn] ページ14

Setting = 献身的な彼女

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「A〜 コーヒー飲む？…ってばよ？」
「、ふふっ」

5月も1週間とちょっと過ぎた頃なのにいまだ語尾変更に慣れない虫さんに一々ツボる。

「太紀 語尾変更下手過ぎない？あ、コーヒーは飲む。」

うるさいんだってばよ〜と愚痴をこぼしながらマグカップを2つ並べてコーヒーを淹れてくれる。
だってばよ、を使う虫さんは可愛いけどストレスが多そうだ。

いつもより覇気のない愚痴(暴言？)と後ろ姿が縮こまってしまってるあたり。
そう感じる。


てつやも大変なの投げてきたなあ…。


＿

てつやねー虫さんがだってばよスベってる感凄くて落ち込んでる
Aなに、知らんよ。
てつやあと使い方下手くそ過ぎんのー。なんとかしてよ!
お願い!
Aいや知らないってば
…

＿


なんて半強制的に頼まれて、私の家になぜか泊まりに来た虫さん。
どんよりしてるのを見てしまうと、なんだか力になってあげたくなる。

「はい、どうぞ。」
「てばよが抜けてるってばよ」
「あ、」

しゅんとまた眉を下げてしまった虫さんにテンション高めでゲームを仕掛ける。


「―あ、チキチキ！
語尾変更に慣れよう！だってばよゲーム〜」


ぽかんと口を開けてる虫さんを横目に、わ〜パチパチと一人で盛り上げるとルール(てつやに考えてもらったから若干の不安がよぎる)を説明していく。

ルールその1、語尾にだってばよを付ける。
その2、間違えたり詰まったりしたらキス。

…？


「キス！？」
「！？ええ！なんでAが驚くの。」
「てつややりやがったな…」
「ああ…(てつやルールなんだ)」

ええいやけくそだ！
虫さんがミスったら私までこうむる気がするが 元気づけるためにはやるしかない。


「とりあえずやってみよう〜


スタートだってばよ！」


.


何となく始まっただってばよゲーム。
沢山話して語尾に慣れてもらうのが目的だから色々話を振ってみなければ…。

虫さんが淹れてくれたコーヒーを口にしながら話題を考える。

「あ、そういえば最近上がった動画見たってばよ。始球式の。」
「あーあれ！楽しかったってばよ。貴重な体験が出来たってばよ」

私までだってばよを使ってるのが面白いのかクスクスと笑いながら楽しそうに話してくれる。
楽しそうにしてる顔がやっぱり一番だよなあ。

ふふ、と笑みをこぼしながら雑談に花を咲かせた。


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