検索窓
今日:11 hit、昨日:5 hit、合計:32,755 hit

第140話 息苦しい偽の仮面 ページ47

.

村田さんに手を引かれ、会場より離れた小部屋にまで連れてこられた。

「…巻き込んでごめん。
もう会うことはないだろうから、安心して」

会うことはないって…−いや、仮面舞踏会後も会いますけどね。言わないけど。

私は頭を横に振って、気にしてないですよとジェスチャーした。

「…ありがと。このことは、どうかヒミツにしてね」

それだけを言い残し、あの仮面をつけて踵を返した村田さん。私はその場に佇んで、その背中が消えるまで、窓の中から見つめていた。

「(そういえば…)」

さっきのあの部屋にいた白い服装の人、もしかして––緒に踊ってくれてた人かな。

背丈的にも服装的にも、多分その人だと思うけど…。

「(にしても、この仮面舞踏会––
結構わちゃわちゃしすぎじゃない?)」

1日で…たった数時間で、こんなにもトラブルが続くわけ?

「(なんか、ちょっと––嫌だなあ)」

そんなことをぼんやり考えながら、私は身につけていた仮面をそっと外した。

ここなら誰も来ないだろうし。

取った仮面を手に取り、私はシルバーを基調とした仮面と向き合う。

「(…息苦しい。仮面をつけるのって)」

自分の素顔を隠して生きるのって、本当に息が詰まる。この仮面をいつか取れたら良いのに。

今日みたいに、男子制服も仮面も取って––自由になりたい。

この小説の続きへ→←第139話 半人前の反抗もの



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (56 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
179人がお気に入り
設定タグ:超特急 , 男装
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

桜月(プロフ) - うめこんぶさん» わわ!ご指摘ありがとうございます(;´Д`A 引き続き、良い小説が書けるよう頑張ります!よろしくお願いします!d( ̄  ̄) (2018年12月23日 1時) (レス) id: 3c689d561d (このIDを非表示/違反報告)
うめこんぶ(プロフ) - 更新ありがとうございます!126話と127話が抜けてると思いました。これからも楽しみにしています! (2018年12月23日 1時) (レス) id: 0ab6ffd78b (このIDを非表示/違反報告)
桜月(プロフ) - ぱにぱにこちゃんさん» コメントありがとうございます・:*+.\(( °ω° ))/.:+ ゆるゆるっとですが、更新しますのでぜひ!よろしくお願いいたします♪ (2018年12月1日 1時) (レス) id: 3c689d561d (このIDを非表示/違反報告)
ぱにぱにこちゃん(プロフ) - 更新待ってますっ! (2018年6月17日 7時) (レス) id: e09c37547f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:SORA | 作者ホームページ:https://twitter.com/SORA_39xx  
作成日時:2018年5月29日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。