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第119話 落とせないヨゴレ ページ26

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廊下を歩けば、ぎょっとした顔で私を避けて歩く生徒たち。制服を洗うためには、森の近くにある水飲み場まで行かなくてはならない。

そのためには、ホールや教室のある本校舎を抜けないといけない。

「うわぁ〜…。やばすぎ…」

そう言いながら、遠巻きに見る皆。助けてくれる人なんて、もうどこにもいない。

「(匂いついたら、最悪クリーニングかな…)」

そんなことを想像したら、必然的にため息が出る。私は、廊下や壁をなるべく汚さないように、気を付けた。

「Aくん!」

私の名前を呼びながら、私に駆け寄って来た佑亮くん。心配そうに覗き込む佑亮くんを見ていたら、思わず涙腺が緩みそうになる。

「あぁ、佑亮くん。どうしたの?」

緩みそうな涙腺を必死に抑えて、私は至極普通に努めた。

「…は、早く洗いに行こ…!」

そう言いながら私の手を取り、大きな水洗い場まで案内をしてくれた。

小鳥がさえずる静かな森の中にあるベンチに、私を座らせた佑亮くん。

「ブレザー脱いで!洗うから!」

私は、ブレザーを脱ごうとボタンに手をかけた。

「(…まずい!)」

卵黄や卵白が運悪くシャツについている。そのせいで、胸を押さえているサラシが若干見えていた。

「…あー…だい、じょうぶ!自分で洗うから!だから、佑亮くんは先に戻ってて!あと、事情説明もしなくちゃだし!」

でも…と渋る佑亮くんを言いくるめて、私は佑亮くんに教室へ戻るよう促す。

「分かった…」

佑亮くんはそう返すと、しょんぼりしながら森の中を出て行った。

佑亮くんの姿が見えなくなるのを確認すると、私はブレザーを脱いで水場に漬ける。指で引っ掻き落とすように、卵黄や卵白を取った。

その時、ガサッと音を立てて聞こえた何か。私は、音の聞こえた方へ視線を向けた。

そこにいたのは–

不運なことに、船津さんだった。

第120話 反比例してく情景→←第118話 ぶつけられる不評



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桜月(プロフ) - うめこんぶさん» わわ!ご指摘ありがとうございます(;´Д`A 引き続き、良い小説が書けるよう頑張ります!よろしくお願いします!d( ̄  ̄) (2018年12月23日 1時) (レス) id: 3c689d561d (このIDを非表示/違反報告)
うめこんぶ(プロフ) - 更新ありがとうございます!126話と127話が抜けてると思いました。これからも楽しみにしています! (2018年12月23日 1時) (レス) id: 0ab6ffd78b (このIDを非表示/違反報告)
桜月(プロフ) - ぱにぱにこちゃんさん» コメントありがとうございます・:*+.\(( °ω° ))/.:+ ゆるゆるっとですが、更新しますのでぜひ!よろしくお願いいたします♪ (2018年12月1日 1時) (レス) id: 3c689d561d (このIDを非表示/違反報告)
ぱにぱにこちゃん(プロフ) - 更新待ってますっ! (2018年6月17日 7時) (レス) id: e09c37547f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SORA | 作者ホームページ:https://twitter.com/SORA_39xx  
作成日時:2018年5月29日 19時

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