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第94話 掲示板の写真たち ページ1

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翌朝。小笠原さんと、いつものように当院する私。

「(…草川拓弥のところ、行こうかな…。でもなー)」

心の中で葛藤を繰り返しながら悶々としていた時。校舎本館がやけに騒がしかった。

掲示板の前に群がる学院生たち。私はぴょんぴょん飛びながら、掲示板に目を向けた。

「ちょっとごめんなさい。失礼します」

そう言いながら、すいすいと人の波を縫って前に出た私。小笠原さんも私の後に続く。
掲示板へと視線を向けた瞬間、信じられない光景が目の前にあった。

「何、これ…」

掲示板いっぱいには、船津稜雅に2度目の勉強を教えた時の写真が貼られていた。
個室でキス−された時の写真や、私に触れた時の写真。角度的な問題なのか船津さんの顔が写ってない。

「(な、なんで…。どうやって…?)」

頭の中が混乱する。

「お前、カンニングだけじゃなくてそっち系なのかよ」

誰かが、背後から私を小バカにする。その声は大きくなり、次第に私を取り囲んだ。

目の前が真っ暗になりかけた時。バンッ!と、大きな音が響く。さっきまで騒がしかったはずの空気が、しん、と静まり返った。

音の正体。それは、小笠原海が掲示板を叩いたから。

大きな物音でハッと意識を取り戻した私は、慌てて写真を剥がす。小笠原さんも、一緒に写真を剥がしてくれた。

「何ー?皆、どうしたのー?」

そう言いながらこちらに歩み寄ったのは、いつもと変わらない笑顔を見せる佑亮くんの姿。
私は咄嗟に剥がした写真を背中に隠し、佑亮くんに微笑んだ。

「あ…佑亮くん、おはよう!
何でもないんだ。だから、先に教室へ−」
「そいつに近づかない方が良いぜ。ほられるから」

私のセリフを遮るように言い放ったのは、カンニング事件の時にもいた男子生徒だった。

「ほられ…?ほる…?あっ!埋蔵金!?」

埋蔵金はどこにあるの?とキラキラした顔で私を見てくる佑亮くん。

「A様。福田様と、先に教室へ向かってください。埋蔵金に関しては、分かり次第後ほど共有しますので」

返答に困っていた時、小笠原さんが助け舟を出してくれた。

「A様。気をつけて行ってらっしゃいませ」

そう言いながら、私の手元から消える写真。小笠原さんは私から取った分の写真を1つにまとめると、後ろ手に回して佑亮くんから見えないようにしてくれた。

第95話 忍び寄る、魔の手→



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桜月(プロフ) - うめこんぶさん» わわ!ご指摘ありがとうございます(;´Д`A 引き続き、良い小説が書けるよう頑張ります!よろしくお願いします!d( ̄  ̄) (2018年12月23日 1時) (レス) id: 3c689d561d (このIDを非表示/違反報告)
うめこんぶ(プロフ) - 更新ありがとうございます!126話と127話が抜けてると思いました。これからも楽しみにしています! (2018年12月23日 1時) (レス) id: 0ab6ffd78b (このIDを非表示/違反報告)
桜月(プロフ) - ぱにぱにこちゃんさん» コメントありがとうございます・:*+.\(( °ω° ))/.:+ ゆるゆるっとですが、更新しますのでぜひ!よろしくお願いいたします♪ (2018年12月1日 1時) (レス) id: 3c689d561d (このIDを非表示/違反報告)
ぱにぱにこちゃん(プロフ) - 更新待ってますっ! (2018年6月17日 7時) (レス) id: e09c37547f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SORA | 作者ホームページ:https://twitter.com/SORA_39xx  
作成日時:2018年5月29日 19時

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