【MSSP】この恋、届けます【eoheoh】

33.-azs side- ページ34

パシャりと響くシャッターを切る音と目の前にはたくさんの猫


「………」

arm「あー、癒される…」


わたしの隣ではあろま先生が猫を撫でながら写真を撮る機会を伺っていた。わたしも趣味程度で写真は撮るがそこまでの腕前じゃないから写真集は正直乗り気じゃない


nk「にゃー！！」

「いだぁ！？」


大人しく猫を撫でていたら盛大に噛まれた。噛んできた猫を見ると"美しく撮りなさい"と言われてるみたいだった。カメラを構えてその猫を数回写真を撮って確認してみると、なんでか納得のいく写真が撮れない


「ごめんよ。もう少し付き合ってくれるべ？」

nk「にゃー」


猫は“仕方ないわね”と言っているようで撮影に付き合ってくれていた。


「ん〜、なんでかなぁ…なんかイマイチ、というか何かが足りない」

arm「どうした」

「うおっ！？」


後ろから急に話しかけられてカメラを落としそうになったが、なんとか落とさないですんだ


「…いきなり話しかけてくる人いるべか！？」

arm「ここにいる。それで、どうした」


あろま先生は笑いながらもわたしが悩んでいることに気がついていたらしく話しかけてきたらしい。ただ、急に話しかけてくるのは止めてほしい

素直に見せながら話してみると


arm「俺はいいと思うけどな。自分が満足しないのなら満足するまで撮るしかないだろ」

「…何が足りないのか分からないんだけどどうすればいいべ」

arm「んなもん自分で見つけるしかないだろうが」


それがわからないんだよなぁ…。あろま先生はモヤモヤしながら撮っているわたしの横で別の猫を撮り始めていた。


「(なんだかんだ言って優しいからわたしは好きだけど)」

arm「(こいつ、俺がこっそり被写体にしている事気がついてないだろ…)」

34.-mnr side-→←32．

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す