Sweet Sunny! (ページ27)

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あっという間に校庭に着いてステージの上に立たされる。

麗奈は誰かに電話をしながら手を振ってはけていく。

…どうしよう。

いくらなんでも強引すぎだよ。

「かわいい2年生の生徒が飛び入り参加してくれました〜!」

司会者の言葉に盛り上がる生徒たち。

誰の顔も見れない。

ドキドキと速まる心臓は走ってきたからか、この状況のせいか。

「ではお名前どうぞ〜」

「2年3組の春崎…です」

「春崎さん!なんだか友達に強引に連れてこられたっぽいですけど大丈夫ですか?」

「大丈夫じゃないです…」

マイクを握りしめる手には尋常じゃない汗。

こんなにたくさん人の前で、しかも人生初の告白をしようとしてるなんて。

振られるかもしれないのに。

これから先の学校生活で、振られた子だっていろんな人から笑われるかもしれない。

震えてきた足。

立っておくのがやっと。

「頑張れー!」

声の聞こえる方を見ると教室からクラスメイトがみんな見ていた。

「Aなら大丈夫だよー!」

目の前にいるたくさんの生徒の後ろの方には私をステージに上げた張本人の麗奈と凛、少し難しい顔をした康二くんもいた。

「大丈夫って…麗奈が言うことじゃないでしょ!」

マイクを通して麗奈に訴えかけるとペロリと舌を出す。

「ごめーん!」

校庭が笑いに包まれる。

少し和やかな雰囲気になっていつの間にか足の震えもおさまっていた。

もうあの頃の私じゃない。

振られて傷ついても、バカにされても…私には友達がいる。

大丈夫。

言わないまま後悔なんてしたくない。

目をつぶって大きく息を吸い込んだ。