Sweet Sunny! (ページ22)

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お昼の交代の時間に帰ってくるという約束で康二くんと他のクラスの出しものを見てまわることになった。

「…」

「…」

どうしよう。

何話そう。

いつもは康二くんがたくさん話しかけてくれてたから、こんなの初めてだった。

無言のまま同じところをぐるぐると3周はした気がする。

でも…それだけ、私は康二くんに甘えちゃってたってことだよね。

よし、頑張れ私。

「康二くん、気になるとこあった?」

「え、あ、せ、せやな、うーん…」

「提案、なんだけどさ」

「うん…?」

「ハロウィンも近いし仮装して写真撮ってもらおうよ」

目の前にあるいくつか衣装が並べられた教室を指さす。

「楽しい思い出を形にしよ?文化祭って…そういうものでしょ?」

「Aちゃん…」

「私、康二くんが初めての友達だから、こういうイベントで何か形に残る思い出作るの憧れなの」

「…友達、か」

「ダメ?」

「ダメちゃうよ。ほないっぱい楽しもか!」

康二くんはどこか吹っ切れたようにいつもの笑顔に戻って、その教室へ入った。

「衣装どれにしよう。たくさんあって迷うな〜」

「…これやな」

そう言っていつの間にか隣にいた康二くんが私の目の前に持ってきたのはミニスカポリス

こんな短いスカート履いたことない…｡

「もう決定やで」

「え!」

「ほら、俺のも選んで?」

男子用の衣装が並べられたところに立たされて1番に目に付いたドラキュラの衣装。

康二くんのタキシード、見たいかも。

「…これ」

「いいセンスしてるやん」

衣装が決まったところでそれぞれ着替えて対面。

「…めちゃくちゃかわええやん」

「…っ」

私にしか聞こえないくらいの声でそう言う康二くん。

ドキドキして胸が苦しい。

「康二くんは…めちゃくちゃかっこいいよ」

意を決してそう伝えるとふいっと顔を逸らされる。

「康二くん耳赤い」

「言わんでええねん」