Sweet Sunny! (ページ21)

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「いっぱいチラシ配れたね〜」

文化祭には生徒の家族が来れるようになっている。

麗奈の家族も来ていて、実は5人兄弟の長女ということが判明した。

通りでしっかりしてて面倒見がいいわけだ…。

「Aの妹、全然顔似てないじゃん!」

「私がお父さんで妹がお母さん似なの」

「それなのにどっちもかわいいって…最高の両親じゃん!」

「ふふ、ありがとう」

両親と妹にバッタリ会って麗奈を紹介すると少し泣きそうだったお母さん。

麗奈が妹としゃべっている間に私にしか聞こえないように、友達できてよかったねと言ってくれた。

友達がいないなんて言ったことなかったけど、親はやっぱり気づくもんなんだね。

「よし!そろそろ交代の時間だから行こっか!」

「…うん」

教室の前までたどり着いて足が止まる。

「大丈夫。ほらっ!」

それを見た麗奈が背中を押して教室の中へ。

「わっ!」

「…え!?Aどしたの!別人じゃん!」

私の声に凛が走ってこっちへやってくる。

「うちがやったのー!」

「かわいいじゃん」

「でしょー!?」

そう得意げに言って私の手を引き康二くんの目の前に連れていく。

「ね!康二!どう!?」

「…うん、」

「うんってなに!」

「いやあ、うん、せやな」

ポリポリと頭を掻きながら私の前に立つ。

今日、初めてちゃんと康二くんと目が合った。

「…似合ってるで」

「…っ!あ、ありが、と」

「おん」

「康二今から休憩でしょ?A一緒にまわってあげなよ」

「え、?」

「康二はこっちにきて初めての文化祭だし、1人だと心細いでしょ」

「まあ…せやな」

「え、え!?」

「こっちのことなら大丈夫!凛がたこ焼き作るのハマっちゃったからまだやりたいって!」

「言ってないけどそういうことにしとこうかな」

「…一緒に、まわらへん?」

「あ、うん、じゃあ…うん」

麗奈が小さな声でよかったねと言ってくれた。