太陽と天道虫とひまわりと...(arxcn)

＝天まで・６＝ ページ6

「有岡君がね＿＿
　話し掛けたら、ぶっ倒れちゃったんだっ!って
　侑李君の事、おんぶして猛ダッシュで保健室
　入って来たんだよっ。」


「もぅだ・っしゅ..」


「そう！すっごいのっ!!
　すっごい気迫でね＿＿＿」


「あ、ぁの人が連れてきてくれたんだ・・。」


「うん！そうそうっ！
　そりゃ〜すっごい勢いと気迫でさ〜
　オレ、ちょ〜ビックリっ！飲んでたお茶を
　吹き出すかと思ったぐらい〜。。」


「そ、、そぅなんだ。えっと、その・・
　その有岡さんって人は・・」


「ん？なに・・？」


「ん。んっと＿＿
　オレンジのヘッドフォン..してる？」


「うん。してる、してる。いつもしてるよ〜。
　トレードマークみたいな感じかな〜。でもね
　担任の中島先生が言ってたんだけど。」


「なんて＿＿？」


「アイツは俺の体育の授業でも
　首に掛けてんだ〜〜。って怒ってた。
　他の授業中もそんな感じだからね
　中島先生も、困ってる〜。ってさ。」

「・・そぅなんだ..とれーどまぁく・・。
　あ。何年生？」


「ああ、有岡君はね、３年生だよ。
　３年３組、有岡大貴君。＿＿ん〜
　この学校では案外、有名な子だよ。」


「ゆぅめぃ？..どーして？」


「どーしてって＿＿なんと言うか、本人が居たらさ
　調子に乗っちゃうから言いたくないけど〜」


「ちょぅし？のっちゃぅ・・？」
　

「そう。お調子者なのっ。
　でもね、ニコニコ明るくって人当たりも良くて
　先生方にも好かれてるし・・面倒見もいいから
　後輩達にも、慕われてるよ。」


「ほぇぇ・・。
　明るくって、ひとぁたりぃ・・。
　僕とは真逆だ・・。」


「ふふふ。
　またまた〜〜中二病だなぁ、侑李君はっ。」


「ぅるさぃなっ。」


「ふふふ。まぁ今度会ったら
　ちゃんとお礼言うんだよ、侑李君。
　人見知り、発動しちゃうかもだけど・・。」


「ん。ぃぅ。」



コクッと頷いて、ぼんやり頭の中で考える。

倒れる前に言われた事..反芻する。



“ヘッドフォン同じメーカーだね。”

“前から気になってたんだよ。”



・・前って、いつから僕の事知ってたのかな？

学校で会うなんて事はないはずだし・・

僕はずっと保健室に居るんだもん。

朝だって、みんなより早く登校してるし・・



あ。そっか＿＿今日みたく早い時間に

電車とか駅で、見かけたのかな。

そっか、そっか＿＿


１人で、ぅんうん。って頷いてると・・

涼介先生が、僕の顔を覗き込み

「ほ〜ら、侑李君っ！」

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