Street Blues (ページ17)

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章大は・・・

二人で泊まった夜も。

そんなこと、考えてる感じ、なかったな。

でも・・・

私、あの夜。

ほんまは心のどこかで少し期待してた。

章大と何かあっても・・・

平気やった気がする。

私ってば、
なに、考えてるんやろう。

みんなにばれへんように、
時間差で会社を出て。

約束したフレンチレストランに急ぐ。

櫻井リーダーはもう来てはって。

私を見て、軽く手を挙げた。

フレンチレストランなんて、
滅多なことでけえへんし。

メニューも難しそう。

それにまず、値段がのってないやん。

こんな信用ならんお店。

怖い怖い怖い。

櫻井リーダーは慣れてるらしくて、
いたって平常心でメニューを眺めてる。

「苦手なものある？
お肉とお魚、どっちがいい？」

優しく聞いてくれて、
戸惑ってる私の分も注文してくれた。

行動の何をとってしてもオシャレで洗練されてる。

「初デート、やっぱちょっと緊張するね」

櫻井リーダーが照れくさそうに笑った。

「デート・・・？なんですか？」

思わず、聞き返しちゃった。

「俺は・・・
そのつもりだけど・・・
嫌、かな？」

そんな聞き方されて。

困り果てる。

「いっ、嫌やなんて。
そんな。
櫻井リーダーみたいな人とデート出来たら、
みんな大騒ぎです」