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「…」
目をつぶりながらツーっと、本を触りながらゆっくりと歩く。
そして、あるところでピタッと止まり目をゆっくりと開けて、本を取る。
「今日の本はこれか…」
私は毎回そうやって、その日に借りる本を決める。そうすることで、自分が読まないような新しい本に出会えるからだ。
パラパラとめくると、本の香りがふわっと広がる。
「…フフフ、面白そう」
パタンと本を閉じると、もう一つ私のお気に入りの作者さんの本を借りようと後ろを振り向いた。するとそこには、ノートを片手に持っている細目の男の人が居た。
最初は背の高さから、先生とかかなと思ったが、制服を着ていて、テニスバッグを背負っている事からここの生徒だと分かった。
「…」
「あぁ、すまない。
こっちに行きたいんだな?」
男の人はそう言うと、サッと端に避けた。
私は少し会釈をすると、恐る恐る聞いてみた。
「あの…私に何か用ですか?」
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幸絵(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。完結まで書いてくださりありがとうございます。もしできたらでいいので続編など書いていただけたらすごく嬉しいです!とりあえず、お疲れ様でした<(_ _)> (2022年7月19日 7時) (レス) @page39 id: 23b9936184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:流星群 | 作成日時:2021年1月9日 16時