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ポカーンとしているアイツを無視して、
私は保健室を出た。
そして近くの女子トイレの個室に駆け込むと、そのまま吐き出した。
「ヴォえ…」
幸い、トイレには誰も居らず人の目を気にせず全部吐き出せた。
ジャーっとトイレの水を流すと、手洗い場で口を濯いだ。
トイレの水道は使いたく無かったので、自販機で水を買ってきて、その水でゆすいだ。
「はぁ…」
流石に胃の中のものを全部吐くとなると、体には相当の負担がかかった。
ゲッソリとした、真っ青な顔で教室に入ると、
いち早く見つけた比呂士が駆け寄ってきた。
「大丈夫ですか?
先程より随分顔色が悪いですが…」
「アイツに会って…吐いてきた」
そう言うと、比呂士は驚いた様な顔をして、
そうですかと言った。
「あー、思い出すだけでも吐き気する」
「大丈夫では無さそうですね。
一旦、何かしら食べ物を含んでください。
何もない状態だと、さらに気分が悪くなるので」
そう言って、比呂士は多少の食べ物を渡してくれた。
お礼を言い、パクパクと食べていると大丈夫ですと笑った。
ちょうど昼休みだったため、そのままお昼ごはんを食べる事にした。
比呂士はテニス部と屋上で食べるらしく、教室を出ていった。
「食欲出ない…」
私はそのまま机に身を任せた。
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幸絵(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。完結まで書いてくださりありがとうございます。もしできたらでいいので続編など書いていただけたらすごく嬉しいです!とりあえず、お疲れ様でした<(_ _)> (2022年7月19日 7時) (レス) @page39 id: 23b9936184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:流星群 | 作成日時:2021年1月9日 16時