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泣くな
なくな
ナクナ泣くな…っ!!
必死に自分に言い聞かせながら、涙を拭き廊下を走る。
どこに行きたいのか、分からないけれど、それでも今はあの仁王の言葉を忘れたかった。
少し仲良くなって、私と真面目に恋愛してくれるかもなんて、そんな夢みたいな事思って。
今思えばバカだ。
どうして、こんなに仁王の事を好きになってしまったの?
どうして私は、こんなに辛い恋をしなくちゃ行けなかったの?
ねぇ、誰か教えてよ…。
あんなに憎いヤツだったのに…
今まで大嫌いだったのに。
いつからか、私の歯車は変わっていた。
仁王と出会ってから、この目に映る世界が違うように見えた。
でも…しょせんはペテン師。
私との時間もオアソビだ。
女ったらしで有名だった仁王。
こんな私と釣り合うはずもない。
なのに、
なのになんで私は…仁王を好きになってしまったんだろう。
…あんな最低なヤツなのに。
「ッ……あぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
気づいたら屋上に来ており、私は膝から崩れ落ちた。
ボロボロと涙がコンクリートに落ち、シミとなり残った。
…醜いなぁ…。
ガチャ
その時誰かが入ってきた。振り返ると、息を切らした仁王が立っていた。
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幸絵(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。完結まで書いてくださりありがとうございます。もしできたらでいいので続編など書いていただけたらすごく嬉しいです!とりあえず、お疲れ様でした<(_ _)> (2022年7月19日 7時) (レス) @page39 id: 23b9936184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:流星群 | 作成日時:2021年1月9日 16時