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次の日になって、私はもう一度あの岬へ行った。鳥居をくぐると、私はお社の前に立った。ご先祖様がここに祀られてるって事なのかな…?そう思いながら、来る途中で摘んできた草花をそえた。
「おまん…誰?」
その時、後ろから声がした。振り返ると、綺麗な銀色の髪の男の子が立っていた。
「へっ?」
私は思わず後ずさりした。神秘的な空間に、綺麗な銀髪の男の子が立っていたので、その時は神様だと感じた。
「あ…私はA。昨日、ここ見つけたの」
そう言っても、その子の表情は険しかったので、私は続けて言った。
「あのねっ…ここに祀られてる人、私のご先祖様なんだって。だからお花そえに来たの。おばあちゃんは、お仕事があるからって」
「一人で来たの?」
「うん…君は、もしかして雨神様?」
そう言うと、その子はぽかんとしてから、コロコロと喉を鳴らした。
「クククッ、面白いやっちゃのぅ。どうだろうね」
不敵な笑みを浮かべてニヤリと笑うと、私の手を掴んで鳥居をくぐり抜けた。
「A、今日から俺と遊んでよ。俺はいつでもここにいるきぃ。待っちょる」
「うんっ!」
私にとって、祖母の家の周りには友達はいなかったので、この地での初めての友達となった。
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幸絵(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。完結まで書いてくださりありがとうございます。もしできたらでいいので続編など書いていただけたらすごく嬉しいです!とりあえず、お疲れ様でした<(_ _)> (2022年7月19日 7時) (レス) @page39 id: 23b9936184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:流星群 | 作成日時:2021年1月9日 16時