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それから、少しして比呂士が教室の中へ入って来た。どうやらもう、持ち物検査は終わったようだ。私は、いつものように朝読書までの時間、比呂士と話した。
「そういえば、コイントスをしていましたが、
やっていたんですか?」
「うん」
私はうなずきながら、コインを取り出した。
すると、比呂士が少しよろしいですか?
とコインを取った。
「どうかしたの?」
比呂士はコインを見ながら、いえ…
と呟き私に返した。
「少し、見覚えがあまして」
そういえば、丸井君もこれと同じ物を
アイツが持ってるって言ってたっけ?
そう思い、比呂士にも聞いてみた。
「ご存知でしたか…。はい、
仁王君も同じ物を持っていましたよ」
「そーなの…はぁ」
思わずため息をつくと、
どうかなさいましたか?と比呂士が聞いてきた。
「いやぁ…幼い頃に会ってた子と
アイツが何か知んないけど、重なってさぁ。
特徴も似てるんだよ」
そう言うと、興味深そうにそれは?と
聞いてきた。私は渋々比呂士に話すことにした。
「その子の髪色も銀色で、ホニャララぜよとか
たまに使ってたし、このコインもその子から
持ってたんだよ」
「その方の名前は?」
「教えてくれなかった…」
そう言うと、そうですか…。と呟いた。
今思うと、本当に似てる。従兄弟とかなのかな?…あぁ、アイツじゃなくてあの子だったら、めっちゃ嬉しかったのに。
また会いたいなぁ。
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幸絵(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。完結まで書いてくださりありがとうございます。もしできたらでいいので続編など書いていただけたらすごく嬉しいです!とりあえず、お疲れ様でした<(_ _)> (2022年7月19日 7時) (レス) @page39 id: 23b9936184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:流星群 | 作成日時:2021年1月9日 16時