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12話『隠した涙』(上) ページ45

レインは寝起きの顔で階段をゆっくり降りていく。

レイ「…おはよ」

起きたばかりだからか、声も少し出ていない。

ミカ「おはよー!」

リト「おはようレイくん!」

コハク「おはようございます…!」

レイ「あれ…皆早いな」

珍しく1番起きるのが遅いミカがいた。

レイ「珍しいな…今日雨降るのか?」

ミカ「今日はあたしの大好きな快晴だよー!雲1つないよー!」

コハク「快晴の方がむしろ珍しいですね…!」

ミカ「今日はリグマ日和だー!皆お昼から一緒にしよー!」

リト「…あ、ちょっと」

リトが申し訳なさそうに言う。

リト「お母さんの所に行くことにしたからそれはちょっと出来ないな…ごめんね…?」

ミカ「あらら…確かにここ最近リトくん故郷戻ってなかったもんね?いいよいいよ!」

レイ「謝ることないからな、安心して行ってこい」

コハク「母親にまたお話を聞かせてあげてください…!」

リト「皆ありがとう…!」


昼食をとった後、リトはショルダーバッグを背負って家を後にした。
3人はバイトに足を運び、コハクをサポートしながらお金稼ぎに勤しんでいた。


ーーーー


リトは家が数少ない村にたどり着いた。リトの家族と思わしき住居前で立ち止まり、少し深呼吸した。
扉を開ける。

?「…リト兄…」

リト「…どうした?リツ」

そこにはリトの弟、『リツ』がいた。リトとは違って『黒』目だった。

リツ「お、お母さんが…」

リト「……えっ…?」

12話『隠した涙』(中)→←11話『消える火の花』(下)



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作者名:こっこ@amuse | 作成日時:2019年6月17日 7時

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