11話『消える火の花』(下) ページ44
リトは片手でイカの群れをかき分け、リトがいる広けた場所に出た。
レイ「リト…探したんだからな…」
リト「…あ!レイくんにコハクちゃん…!ごめん、ちょっと気になるものがあって…笑」
リトは苦笑いしながら2人のところへ近寄る。
リト「…それにしても2人とも…いつの間にそんないい雰囲気に…」
レイは一瞬何を言ってるのか分からなかったが、気付いたのはその数秒後。
レイ「あっ!?ご、ごめんコハク!!」
コハク「い、いえ!大丈夫です!」
状況を把握したと同時にレイは繋いでいたコハクの手を離した。
レイ「ほんとに悪い…代わりに奢るから…」
コハク「え!?そこまでですか!?」
リト「無意識に握って走ってくるとは…なかなか大胆な…」
レイ「やめろリト!それ以上言うな!!」
珍しくリトにいじられたレイの顔はコハクと同じようにリンゴのように真っ赤だった。
3人の頭上には、真っ暗な夜空に光る火の花が散っていた。
一方ミカは、
ミカ「リトくーん?広場ってどこなのー?」
さっきのリトのように迷子になっていた。
ーーーー
無事、ミカとも合流し、家に帰った4人。
コハクは枕元に静かにクマのぬいぐるみを置いた。
クマを見て笑みをこぼしたコハク。
コハク「…私はどんなに鈍感な貴方でも振り向かせてみせます…」
そう言って、布団に入ったコハクは目を閉じた。
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作者名:こっこ@amuse | 作成日時:2019年6月17日 7時