7話『迷える狐』(中) ページ24
レイ｢ミカ、泊まらせるのは確かに夜になってきてるのは分かるけど、寝る場所はどうするんだ？｣
ミカ｢あたしのベッドで寝てくれたらいいんじゃない？｣
リト｢ミカちゃんと2人で？｣
ミカ｢あたし寝相悪いからハクちゃん蹴っちゃうかもだから誰かの部屋にお邪魔する！｣
レイ｢は！？｣
リト｢ミカちゃん！？｣
コハク｢それはさすがに迷惑なのでは…！？｣
レイとリトはミカの、異性に対する壁の薄さに驚いた。
コハクは人のベッドを貸し切るのが迷惑なのではないか、と考えていた。
リト｢うーん…でもそうなるのかな…｣
レイ｢リト…まじで言ってんのか？？｣
ミカ｢でしょー？｣
レイ｢ミカは俺の部屋で寝て、俺がリビングのソファーで寝ればいい｣
ミカ｢首痛くならない？｣
レイ｢痛くならないだろ｣
リト｢それで大丈夫…？｣
コハク｢泊まらせてもらう前提になってません…？？｣
レイ｢もう暗いし、雨が降ってるから仕方ないな｣
コハク｢そう、ですか…｣
ミカ｢じゃあレイくんの言葉に甘えようかな！
さあ！夕食作ろー！｣
ミカ、レイ、リトの3人は夕食の準備にとソファーから立ち上がった。
コハクはキョロキョロしながら慌てている。
レイ｢あ、君は座ってていいからな｣
レイはいつもより優しく言う。
コハク｢え、でも…｣
レイ｢大丈夫だよ、ミカは安心できないけど俺とリトは一人暮らししてたから料理経験は多少あるから｣
コハク｢そ、そういうことじゃ…｣
ミカ｢あたしは｢できない｣じゃなくて、｢やらない｣の！｣
レイ｢はいはい笑｣
レイとリトが料理を作り、ミカが料理が盛り付けされた皿を運ぶ。
ミカ｢ハクちゃん！どうぞー！｣
コハク｢あ、ありがとうございます…｣
コハクはゆっくりと料理を口に運んだ。
コハク｢っ…！｣
レイ｢え、不味かった？？｣
コハク｢いえっ…その逆です…！｣
びっくりするほど美味しかったらしい。
レイ｢そうか、そりゃ良かった｣
リト｢うんうん！｣
ここのチームは料理が得意な男子で構成されてるようだ。当分食事への不満はなさそうだ。
ミカ｢うまーっ！｣
レイ｢あれ、ミカお前俺の作ったやつ食べるの初めてか？｣
ミカ｢うん！料理するの得意なんだ、初耳！って感じ！｣
レイ｢俺、父親がいなかったからよく手伝わされててな｣
リト｢僕はおばあちゃんがご飯作ってるのを見るのが好きで、時々一緒に作ってた！｣
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作者名：こっこ@amuse | 作成日時：2019年6月17日 7時
