4話『憧れの師』(下) ページ14
レイ「まあな。
…暗くなってきたから、もう帰るか」
リト「そうだね…笑」
2人はベンチから腰を上げ、並んで帰ろうとしていると
横切ったガールのなびいた髪が気になったレイは振り返った。
そしてハッとした。
リト「どうしたの?レイくん」
レイ「…ノアさんだ」
リト「ノアさん?」
レイ「ノアさん!ノアさんですよね!」
横切っていったガールはゆっくりこちらを振り返った。
レイ「覚えて…ますよね?」
ノア「…誰?」
レイ「…えっ?」
ノアと呼ばれるガールは、ハイカラシティーでいた髪型よりも前髪が真っ直ぐに切られており、ややクールに変わっていた。
レイ「レイ…レインですよ、俺」
ノア「……えっ、レインなの?」
レイ「そうです」
ノア「あんなに髪が長かったのに。イメチェンしたの??」
レイ「あ、まあそんなものですかね」
ノア「へえ。ハイカラシティーの時よりも今の方が似合ってるよ。気が付かなかったし。」
レイ「ありがとう…ございます」
リト「レイくんが敬語…さん付け…どれだけ尊敬されているんだあのノアさんってイカは…」
ノア「ふーん。まだB帯か。Sになったらまた連絡して。」
レイ「えっ、勝負してくれないんですか」
ノア「無理かな。X帯の皆とリグマする予定がつんでるから。」
レイ「X…」
ノア「じゃあね。また会えて嬉しかったよ。」
ノアは振り戻って、手を出した。
レイ「…次元が違った」
リト「そ、そうだね…僕からしたらXなんか夢のまた夢だよ…笑」
格の違いを痛感した2人は渋々家に帰って行った。
その頃、ノアは
ノア「…あの髪型、結構好みかもしれない」
と独り言を呟いていた。
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作者名:こっこ@amuse | 作成日時:2019年6月17日 7時