わたしが 1 ページ44
晒されたスクショ。
私は絶対にパクりなんかしていない。けれど、そんなことは誰にも分からないのだ。
パクリ騒動は完全に再燃してしまった。
騒動の証拠が、種が投下されたことで、私とてんしさんのかつての作品の比較が始まる。
どうして。どうして?
こんな騒動は、今関係あるの?
私は本当にパクリなんてしていない。どうして、どうして私に刃を向けるの?
−−あまりの恐怖に打ち震える身体。しかし、わたしはスレから目を離すことが出来ずにいた。目を離したら、自分の中で悪い想像が膨らんでしまいそうだから。それならばいっそ事実を見届ける方がいい。
『218 匿名: Aって作者もおしまいだねw』
無機質な刺に、身体が抉られるよう。見知らぬ人間から睨まれる恐怖。書いた本人が何を思って、どんな顔でいるのか分からない、事実無根の中傷。傷つけられる尊厳。Aという名前。
まるで、私が存在していることが間違っているとでも言うような、そんな重苦しく黒い圧力がぐっと心臓に、脳に。
「誰か、助けて……」
押し出されるように、生暖かい涙が冷たい頬を流れた。怖かった。味方がないことが何よりも……。
その気持ちをメモにぶつけようとするも、ペンが上手く持てない。ただ滲む視界から、メモだけが弱々しく滲みていった。
−−この日はろくに眠れなかった。
つぎの日の朝、わざわざ家にまで来てくれた女子Bちゃんは、私を見るなり私を抱き竦め、「私は味方だから。Aちゃんは何にも悪くない、分かってるから」
……そう言ってくれたその声も、僅かに震えていた。
私達は曇天の下話し合い、1人でも多く理解者を、ということで、女子Cちゃんにも全て打ち明けることを決意。
しかし女子Cちゃんは欠席だった。風邪だそうだが、学校から家が近いらしく、早朝に提出物だけ出しにきたという。
女子Cちゃんに会うことは出来なかったが、しかし代わりに思わぬ来訪者がやってきた。
「A先輩、女子B先輩」
昼休み、なんと後輩Aちゃんがやってきたのだ。私達は言われるがまま空き教室へと連れ出された。
●
空き教室。
薄暗く、物置のように煩雑に散らかったその場で、私たちは後輩Aちゃんに対峙する。
「……A先輩、随分とお顔が優れないようで」
後輩Aちゃんが涼し気に問いかける。
逆光の窓際に立つ彼女の表情は見えないが、この間の取り乱した彼女とはまるで別人だった。
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シリウス(プロフ) - よし、更新来た!後輩A、先輩の個人情報を掲示板に載せるとか…下手したら自分も特定されるかもしれないのに…こいつはネットやるべきじゃない(確信) (2017年2月16日 19時) (レス) id: 85292224f5 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 冥界の管理人/風亜さん» あんなんが葉っぱに溢れ返ったら…どうなるか想像したくないですね… (2017年2月16日 0時) (レス) id: 85292224f5 (このIDを非表示/違反報告)
冥界の管理人/風亜(プロフ) - シリウスさん» この話では、無法地帯なフリー掲示板に無秩序なスレが立ってしまって、手に負えない状態なようです……こんなことが起きなければいいなあと思っています……(ノД`) (2017年2月16日 0時) (レス) id: bb8e6c546c (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 信者がいるから嫌われるのにね…後輩A最悪です…あと、本物の晒しスレは暴言ダメだけどね。 (2017年2月15日 23時) (レス) id: 85292224f5 (このIDを非表示/違反報告)
Rihu(プロフ) - 後輩Aをに(サッカーで培った)蹴りでもかましてやりたいです(((((( (2017年2月15日 20時) (レス) id: 69d8711b64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風亜/冥界の管理人 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huua/
作成日時:2014年4月6日 19時