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Log206 ページ10

PKという手段は、確かにプレイヤーキャラクターを殺すことが出来る。

しかし、復活のあるこの世界において、殺害は決定的なダメージにはなり得ない。

ギルドメンバーの士気や財産に影響を与えることは出来るかも知れないが、ギルドの存続そのものに直接影響は出来ないはずだ。

だから小竜の抱いた感想、「ギルドを潰すなんて可能なのか?」という疑問は、正しい。

理屈で考えればそれは外部からの干渉ではあり得ない事態だ。

たとえば超大手ギルドなどが、その豊富な資金等を餌にして弱小ギルドのメンバーを引き抜きまくり、結果としてギルドをつぶすことは可能かもしれない。

その種の作戦ならばアキバの街で聞くことも出来る。

しかし、賄賂や資金提供などの多くのリソースを投入したとしても、それで対象のギルドが潰れるという保証はない。

たとえばそのような買収工作に〈三日月同盟(みかづきどうめい)〉が狙われた場合、その殆どのメンバーが引き抜かれたとしても、マリエール一人が居残って抵抗し続ければ〈三日月同盟(みかづきどうめい)〉というギルドはシステム上存続するのだ。

ギルドを潰すというのはそれだけ難事であり、成し遂げがたい行為である。

狙って潰せるようなものではない。

そんな事が可能であれば、そもそもいま現在のアキバの街の状況はあり得ないはずだ。

だいたいのところ【ギルドを潰す、退場させる】などという台詞は、罵倒や売り言葉に買い言葉いうようなシーンで耳にするような言葉だ。

それは脅し言葉の類で、計画として聞くような言葉ではない。

小竜は、シロエの言葉を、いわば意気込み、目標として受け取るべきなのではないかと考えたのだろう。

【お前を倒す!】と似たような宣言として、だ。


シロエ「いいえ。
文字通りの意味です。
アキバの街から退場して貰います」


しかし、その疑念をシロエは真っ向から否定した。

落ち着いた、感情をそぎ落としたような声はいっそ冷徹なほどだった。

ヘンリエッタさんはシロエの表情をこっそりと伺っている。

そもそもこっそりと言っても私にはバレバレだけどね。

もしそこに浮かんでいるのが、怒りや苛立ち、決意だったのならば、ヘンリエッタさんは確信は出来なかっただろう。

しかし、シロエが浮かべていたのは、有るか無きかのかすかな笑みだった。

★☆★
2019/10/30

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設定タグ:ログ・ホライズン , エルダー・テイル   
作品ジャンル:アニメ
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豆乳ココア(プロフ) - レナナミル♪さん» 読んで頂きありがとうございます。私もログホライズンが好きでアニメも何度も見返す程です。更新も頑張ります! (2019年10月29日 9時) (レス) id: 4ab63936da (このIDを非表示/違反報告)
レナナミル♪(プロフ) - 初めまして!私ログ・ホライズンが好きなのですが最近更新してるのがこの、孤独なサモナーだけでよく見てます!ちなみに私はソウジロウ推しでこの夢小説でも沢山出てきてくれたら嬉しいって思ってます!長くなってしまいましたがこれからも応援してます! (2019年10月29日 4時) (レス) id: aefdd45bb5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:豆乳ココア | 作成日時:2019年10月28日 0時

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