Log226 ページ30
そんな心理から、野次馬達は幾つかの商品を購入する。
買い求めてくれた客に、マリ姉とセララは笑顔でお愛想を振りまく。
ギルドホールで調理された包みを運んでいた若い男性メンバーも笑顔で「ありがとうございます!」と叫びその声が唱和する。
期待半分くすぐったさ半分で早速ひとくち囓った野次馬客は、それだけで腰が抜けるほどの衝撃を味わうことになった。
「なっ!
なっ!
なんだこれぇっ!?」
味がする。
言葉にするとたったそれだけのことなのだが、体験した人間にとってその感動はまさに天地が逆さになるほどのものだった。
肉が肉の味を持っている。
レタスがしゃきしゃきと野菜の歯切れ良さを感じさせる。
トマトはほどよい酸味でジューシー。
軽く焼かれたパンは甘さ、バターの滑らかさに、塗られた唐辛子のぴりりとした辛さ。
どの味わいもが新鮮で、感動的だった。
それは完成度の点において完璧とはほど遠かった。
元の世界であれば、飲食店というよりは家庭料理の類であり、グルメ雑誌の巻頭を飾れるほどの美味ではない。
しかしこの世界においては、文句なく最高峰の味わいだと云えた。
彼は涙でにじむ視界を堪えながらも夢中で食べた。
★☆★
2019/11/01
17人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
豆乳ココア(プロフ) - レナナミル♪さん» 読んで頂きありがとうございます。私もログホライズンが好きでアニメも何度も見返す程です。更新も頑張ります! (2019年10月29日 9時) (レス) id: 4ab63936da (このIDを非表示/違反報告)
レナナミル♪(プロフ) - 初めまして!私ログ・ホライズンが好きなのですが最近更新してるのがこの、孤独なサモナーだけでよく見てます!ちなみに私はソウジロウ推しでこの夢小説でも沢山出てきてくれたら嬉しいって思ってます!長くなってしまいましたがこれからも応援してます! (2019年10月29日 4時) (レス) id: aefdd45bb5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:豆乳ココア | 作成日時:2019年10月28日 0時