Log198 ミノリside ページ2
それでは全然判ってくれていないではないか。
いいや、全部判ってくれているからこそかもしれないけれど。
ミノリの胸の中で矛盾した思いが叫び割れて、鼻の奥から熱い涙になって押し寄せてくる。
どうしてシロエさんはこんなにも判らず屋なのか。
そしてどうしてそんなに優しい言葉を言うのか。
自分の気遣いを判って貰えない苛立ち、申し訳なさ、戸惑い、巻き込んでしまったことに対する罪悪感、哀しみ。
そんなネガティブな感情と同量の、嬉しさ、優しさ、喜び、そして希望。
……シロエさんへの信頼。
そんな二つの相反する感情が交じり合い、私の内側を洗濯機のようにかき回す。
何かを言わなければならない。
でも何を言えばいいのか判らない。
シロエさんを止めるのならば、ここが最後のチャンスなのだ。
咳をする。
何回?
助けて欲しいの一回なのか、助けて欲しくないの二回なのか。
私は、こぼれてしまった涙のままに、最初に一回。
そして二回の小さな咳をする。
シロエ「どしたの?
云いたいこと?」
……っ。
三回の咳をしちゃったんだ。
わたし。
違う、云いたいことじゃなくて、シロエさんは……。
シロエさんはわたし達のお父さんやお母さんじゃないです。
シロエさんは優しいけど、それに甘える資格なんて、わたし達にはないっ。
だからそんな、お荷物みたいなわたし達を背負い込む必要はないんですっ。
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2019/10/28
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豆乳ココア(プロフ) - レナナミル♪さん» 読んで頂きありがとうございます。私もログホライズンが好きでアニメも何度も見返す程です。更新も頑張ります! (2019年10月29日 9時) (レス) id: 4ab63936da (このIDを非表示/違反報告)
レナナミル♪(プロフ) - 初めまして!私ログ・ホライズンが好きなのですが最近更新してるのがこの、孤独なサモナーだけでよく見てます!ちなみに私はソウジロウ推しでこの夢小説でも沢山出てきてくれたら嬉しいって思ってます!長くなってしまいましたがこれからも応援してます! (2019年10月29日 4時) (レス) id: aefdd45bb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆乳ココア | 作成日時:2019年10月28日 0時