5話:気まずい空気 ページ5
「…」
「…」
「「…」」
…え、何?この状況。謎なんですけど?
Aと女の子は公園のベンチに座り、俯く。
「…あの、如何したの?」
「…」
女の子に冷ややかな視線を向けられ、又もや俯くA。
…なんか、今物凄く悲しい気分になった。
そんなAにため息をつく女の子。
すると、
「…あの街中の人達で、一番お兄さんの個性が強かったから」
「…ん?俺の個性?」
なんだね其れは?←
Aと女の子の間に風が通り、ブワッと女の子の綺麗な金髪がAの眼に映る。
其れも、一瞬。
そして、
「お兄さんの個性、【黒猫】だっけ。名前的にショボそうだけど、その個性でなんとかならない訳?」
「ショボっ…!?」
…んん?
「ええっ!?なん、なんで知ってんの、君!?何処かで逢ったっけ!?」
逢っているはずがない。
Aが頭を抱えていると、横から深いため息が聞こえる。
「…私の個性。【他人情報】っていうの。相手を見ただけでその人の個性が分かる。使い方によっては地味だけどね。…お兄さんの個性、こせいじゃないでしょ?」
「…ああ、まあそういう事になるかな?」
Aはポケットに入ってあった飴を取り出し、「ん」と女の子に差し出す。
女の子は警戒しながらも、静かに受け取る。
「…如何?美味しい?」
「…!…うん、美味しい」
「よかった。乱歩さん、その味好きなんだよね」
「らんぽ?だあれ、その人」
「えっ、あー…。…俺の、大切な友人みたいな人?」
「なに、それ」
怪訝そうに眉をひそめる女の子にAは笑顔で返す。
…さて、そろそろ本題に入らないと。
「君の名前は?」
「…高人凜」
「…そっか、じゃあ、凛ちゃん」
「?」
「――君の、お父さんとお母さんは、如何したの?」
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名無し - 少しよろしいでしょうか? 内容は少し違うのですがこの小説に 似ていたものがありまして、 勘違いかもしれないんですけど この作品がパクられているかも、 しれません (2019年8月17日 19時) (レス) id: 8bef809b57 (このIDを非表示/違反報告)
黒兎 - ありがとうございます!! (2018年3月3日 20時) (レス) id: 7d19fd6c34 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - 更新楽しみにしてます! (2018年2月17日 16時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒兎 | 作成日時:2018年1月15日 0時