13話:苦手な人 ページ13
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重苦しい雰囲気が車内に満ち充ちていた。俺はハンドルを握る警察の人と、やや過激なお姉さんの目を盗み、小さく気づかれぬ様欠伸をする。
その同時に、
「着いたよ。さぁ、降りて」
「はい…」
降りると、想像を絶する光景だった。
俺の身長より、何倍、何十倍、何十億倍もある建物を見上げ、固まる。…いや、そこまではないか。
「…まじか」
金かかりすきだろ?金持ちか。
後で聞いたら、雄英高校だそうだ。
雄英高校。世界屈指のヒーロー養成所。
大きい建物に入っていくお姉さんに俺はパタパタとその建物に入った。
「ミッドナイト、そいつは誰だ…?」
いや、アンタこそ誰だよこの芋虫野郎。
「さっきテレビ中継に映ってたでしょ?その子よ」
ミッドナイトと呼ばれたお姉さんが言う。
知り合い…?
っていうか、
「お姉さん、ミッドナイトっていうんだ」
「えぇ、そうよ」
ここに包帯無駄使い装置野郎が居たら確実にナンパしてたな。
「そいつはすげー!!イレイザー、俺はこいつ、気に入ったぜ!」
「うるさいぞ、マイク。静かにしろ」
イレイザーと呼ばれた小汚い芋虫は身体に纏っていた寝袋を脱いだ。
そして、
「俺の名前は相澤消太だ。積もる話がある。取りあえず、お前は婆さんとこに行け。殴られて怪我してんだろ」
え。
「なんでそれを…」
相澤消太はくるっと俺の方に振り向き、「見れば分かる」とだけ言った。俺はそれに「…そうですか」とだけ言い、ミッドナイトの後に着いて行った。
…流石、ヒーロー。そんなとこまで見てんのか。
「YEAR!!かっこいいぜ、イレイザー!!!!」
「!?!?」
俺はその叫び声にビクッとし、マイクと呼ばれていた男を直視する。
「黙れマイク」
「Oh…」
「ははは…」
…俺、コイツ(マイク)苦手だ。
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名無し - 少しよろしいでしょうか? 内容は少し違うのですがこの小説に 似ていたものがありまして、 勘違いかもしれないんですけど この作品がパクられているかも、 しれません (2019年8月17日 19時) (レス) id: 8bef809b57 (このIDを非表示/違反報告)
黒兎 - ありがとうございます!! (2018年3月3日 20時) (レス) id: 7d19fd6c34 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - 更新楽しみにしてます! (2018年2月17日 16時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒兎 | 作成日時:2018年1月15日 0時