【wrwrd】復讐鬼の華

紫陽花 5 ページ6

syp ｢話してみたら、普通の女の子でした。物凄く綺麗な目を持ってて、ちょっと世間知らずでしたけど、ただの女の子でした。…身につけてるものがなければの話っすけど｣

syp ｢帰り道だけ教えてもらって、その日は帰りました。でも、どうしてもあの子が気になって、俺はまたあの屋敷に行きました｣

syp ｢彼女はまた訪れた俺に驚いてましたが、嬉しそうに笑ってました。俺はそこからほぼ毎日会いに行きました。そしたら、少しずつだけど自分のことを話してくれたんです｣

syp ｢彼女には一つ上のお兄さんがいたけれど、小さい頃にそこの屋敷の主人に拐われてお互い生き別れてしまっていること。そこの主人は綺麗な目を持つ人間を集めるのが趣味であること。ずっとそのベッドに縛りつけられていて、ここの屋敷にいる人間以外と話すのは久しぶりであること、なんかでした｣

syp ｢俺は、ここから逃げ出そうと言ったんです。けど、あの子は断りました。屋敷には彼女と同年代の仲良くなった少年がいて、彼と自分をお互いが人質に取られていること。そして、逃げ出そうとすれば同時にお互いの爆弾付きの首輪が爆発して、死んでしまうのだと｣

syp ｢俺は悔しかった。未熟だった俺には爆弾を解除する能力もなかったし、助け出す力もなかった｣

syp ｢だから約束したんです。俺があの爆弾を解除でき、彼女を助け出すくらいの能力と力を手に入れたら、必ず助けに行くから、と。
期限は長く見積もって5年。それがもうすぐ近付いてるんです｣

syp ｢俺の個人的な我儘だとは分かってます。でも、力を貸してくれませんか｣



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ショッピの年齢は現在22歳。主人公と出会ったのは17歳です。
主人公が拐われたのは大体12歳ごろ。彼女は10年間、屋敷に閉じ込められています。
ひとらんらんが13歳のころに軍にいたのは、徴兵令のようなものだと思ってください。初等部を卒業した男児は軍施設で軍人になるための訓練を受けている、という小さな設定です。

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