紫陽花 40 ページ43
─変わって、ひとらんらんとエーミール。
Aをひとらんらんが背負い、殆ど男たちがいなくなった屋敷を走る。エーミールがその背中を追随する。
鬱先生達は既に屋敷を脱出し車の方に待機しているらしい。ここでも｢Aを待つ｣と言い張るアルジェントが居たが、どうにか押さえ込むことが出来た。
もう既にOR(作戦可能態勢)へと移行した。早く脱出して直ぐに遠くへ離れなければ。
それに背負っているAのことも心配だ。この身丈に合わない軽さに加え身体中の怪我、恐らく栄養失調を起こしているし、何かしらの不調があってもおかしくはない。
現に、体力も落ちているのか意識を失うかのように眠りについている。
先程は裏口の方から侵入したが、鬱先生達の方でかなり始末していたのか容易く正面から脱出できた。
森の方へと進み、警戒しながらしかし素早く進むと乗ってきた車を見つけた。
向こうからも視認できたようで、転がるように後部座席からショッピが降りてきた。
｢っA…！｣
｢ショッピくん、気持ちは分かるけど今は｣
｢っ分かってます、直ぐに後ろへ。
俺たちが脱出次第、グルッペンさんがここに空撃部隊を派遣するようです。急いで｣
ショッピが後部座席の扉を開け、ひとらんらんがAを背負ったまま入る。エーミールは助手席に乗り、扉を閉めたら猛スピードで走り出した。
ガタガタと揺れる車内、Aを膝の上に降ろしバランスをとる。
｢くそっ、俺がもっと早く動いてれば…｣
｢自分を責めちゃあかんよ、ショッピくん｣
｢そうだよ。ショッピくんがここの居場所を知らなかったら、俺はAに会うことすら叶わなかったんだから｣
血の滲んだ包帯に包まれた手を取り、顔を歪める。
瞳はゆらゆらと揺れ、いつ泣いてもおかしくはなかった。
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すずねこ - 更新頑張ってくださいね❗ (2022年7月11日 20時) (
レス) @page48 id: 5c9b7042cd (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - 夜さん» 続きは書きたいです…！ですがリアルが忙しくなかなか更新できないのが悔しいです…！コメントありがとうございます！待っていただければ、いつか、いつかは！！書きますのでお待ちください！ (2021年4月5日 23時) (レス) id: 8e20d2cd66 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - とても面白くて一気読みしてしまいました！まだ続きは書かれる予定ですか？書いてくださるならいくらでも待つので更新頑張ってください！ (2021年2月5日 21時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - ウルズさん» コメントありがとうございます！パスワードの件はご迷惑おかけしました…(；´Д｀)最初の頃から見ていただきとても嬉しいです！ (2020年10月13日 23時) (レス) id: fa99c77dd8 (このIDを非表示/違反報告)
ウルズ - またこちらの作品が読めて嬉しい限りです。連載初期から文が素敵だと思い愛読してました。急に検索しても出てこなくなった事に驚きましたが、パスをかけられていたと知り納得しました。詳しい事情は分かりませんが、これからも頑張って下さい。更新楽しみにしています。 (2020年10月13日 22時) (レス) id: 18e5b459af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スノウ | 作成日時：2019年10月30日 13時
