紫陽花 16 ページ19
rb「…そんで妹さんなんやけど、どうも妹さんと他にもう一人は違う扱いを受けとるみたいや」
tn「具体的には?」
スクリーン内の動画が変わり、一見先程と同じ地下牢にも見えるが明らかにこちらの方が環境が悪いと見受けられる地下牢の一室。
その中に場違いな様に見えるほど純白に近い銀色の青年がいた。
血や埃、人為的な暴力の跡が見えるが、体格的にコネシマやひとらんらん等とほぼ変わらない。
手首と足首には重たく冷たい枷が嵌められており、鎖と繋がれたそれは壁に固定されている。
先程の烏合の衆のように集められていた者たちは、牢屋に閉じ込められていたものの、誰一人として枷には繋がられていない。
恐らく逃げ出そうとしても彼らに待っているのは死だ。
逃げ出さなくても折檻はその身を痛めつけ、何度も受け続ければ何れは心が死んでいき、逃げ出そうという気力すら無くなっていく。
故に、縛る必要はないのだろう。
しかし、この青年にはそれが当てはまらないのか。
折檻をしても、無理やりにでも縛り付けなければならない程危険な人物なのか。
ut「彼はアルジェント。
昔ここからもっと遠い地に戦闘民族がおったんやけど、その美しい銀髪と整った容貌を狙われ、1人を残して絶滅。
彼は、その生き残りなんよ。
加えて彼はオッドアイの持ち主で、写真を見る限りやと確かに綺麗な色をしとったわ」
syp「オッドアイって、確か片目ずつで目の色が違う人のことっすよね」
オッドアイ。
左右で瞳の色が違う事、またはそういう状態になっている人や動物を指す言葉。
医学用語としては虹彩異色症とも言われている。
ショッピの言葉にグルッペンが「オッドアイか…見たことがないな」とぽつりと零した。
rb「せやね。
あと彼が他と違うってのは出身のこともあるんやけど、他にももう1つ」
アルジェントの動画の一部が拡大される。
その拡大画像を見て、ショッピは声を上げた。
syp「その首輪…!」
os「え、ショッピくん分かるん?」
syp「間違いありません、Aに付けられていた爆弾付きの首輪と同じものです…!」
ひとらんらんがガタッと音を立てて立ち上がった。
ut「やっぱか
恐らくそうやないかなぁって思っとったわ」
634人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すずねこ - 更新頑張ってくださいね❗ (2022年7月11日 20時) (レス) @page48 id: 5c9b7042cd (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - 夜さん» 続きは書きたいです…!ですがリアルが忙しくなかなか更新できないのが悔しいです…!コメントありがとうございます!待っていただければ、いつか、いつかは!!書きますのでお待ちください! (2021年4月5日 23時) (レス) id: 8e20d2cd66 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - とても面白くて一気読みしてしまいました!まだ続きは書かれる予定ですか?書いてくださるならいくらでも待つので更新頑張ってください! (2021年2月5日 21時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - ウルズさん» コメントありがとうございます!パスワードの件はご迷惑おかけしました…(;´Д`)最初の頃から見ていただきとても嬉しいです! (2020年10月13日 23時) (レス) id: fa99c77dd8 (このIDを非表示/違反報告)
ウルズ - またこちらの作品が読めて嬉しい限りです。連載初期から文が素敵だと思い愛読してました。急に検索しても出てこなくなった事に驚きましたが、パスをかけられていたと知り納得しました。詳しい事情は分かりませんが、これからも頑張って下さい。更新楽しみにしています。 (2020年10月13日 22時) (レス) id: 18e5b459af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:スノウ | 作成日時:2019年10月30日 13時