GAME08 ANIMAL EASY ページ10
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「えっ、やだなにこれ」
「とれません…」
二人の様子を見る限りこの書かれた数字は取れなさそうだった
擦っても消えないって…まさかとは思うけど…
嫌な予感がする
「体表型カウンタですお休みの間にナノチップを埋め込ませていただきました」
嫌な予感は的中した
何やってんだよ…
「街のメインサーバーと連動しておりまして『再生数』をリアルタイムでお知らせいたします」
「再生数って…」
男の子が再生数という言葉に反応した
もしかして僕以外の三人も同じなのか…?
「ええ、入出様にはおなじみの言葉でしょう?そちらのお三方も」
ああやっぱりそうか
「戦国実況の鬼ヶ崎様にホラー実況の更屋敷様、そして
僕の予想通り、ここにいる全員実況者だ
ここにはいない人達も恐らくだけど実況者だろう
「……オイ名乗った覚えはねェぜ何モンだ?それ取ってツラ見せな」
「嫌でございます恥ずかしい」
そう言ってパカは自分のアルパカの被り物を取れないようにがっちりおさえる
思ってないだろうに…
「…嬢ちゃん刀貸してくんな」
「はい喜んで」
「やや…ワタクシピンチ」
そう言っている割には余裕そうだからピンチだ何て思ってないんだろうな
「フフ、13番街の皆様はそろってお気が短いようで」
あんたが悪いと思うんだけど
「では単刀直入に申します貴方がたがここでなすべきことはただひとつそのカウンターを一億までまわすことすなわち『ナカノヒトゲノム』リアル実況において再生数一億ビューを達成すること」
そうパカは言いながら倒れているカタツムリの上に乗る
「なお、プレイ期間は無限にございます。
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どうか死ぬ気で実況してくださいませ」
ああ、嫌だな…これが悪夢ならどんなに良かったんだろう
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作者名:雪雅 | 作成日時:2020年12月29日 14時