GAME45 HER PRETENDER ページ47
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あれから一体どれ位の時間が過ぎたんだろう
路々さんが入出達が取ってきたという
狸寝入り…というより眠ってるような姿を人に見られたくないから体育座りで寝たフリをしてたけどやっぱ体が凝るな…。でも、伸びをしたら流石にクラッキングしかねないし、ここは我慢
暗闇に目が慣れてきたからか周りの状況が見えてくる。更屋敷さん達や入出達のダンボールの距離が思ってたより近くて驚いたけど緊急事態だしこんなものか
『…ケホッ…ケホッ…』
ホコリか…?まあ、食料庫を隅々まで掃除なんてしないだろうしあっても不思議ではないか。それか……
一瞬あることが過ぎったけど気のせいだと片付ける。それに、ここにはいつまでいるかもわからないのだから慎重にならないと…だけど、念の為…
持ってきたケースを取り出して中身を見る。そもそもこれはこんな長期間を目的に中身を入れてるわけじゃなかったから誤算だったな。
でも、瓶ごと持ってくる訳にも行かなかったし…
『…ゲホッ…ゲホッ…』
ヒューヒューという呼吸音が聞こえ、ため息をつきたくなる。どうせ皆の前で薬なんて飲まないのだから今飲んでも今日を入れて3日分は持つだろう。なら、今飲んでも平気だ
そう結論付けると音を立てないようゆっくりと立ち上がり、足音を立てないように慎重に歩く。
入出もう少し駆堂側に寄ってくれ…踏みそうだし蹴っ飛ばしそうだし…。というか何で僕がこんなに気を張らなきゃいけないわけ
やっとの思いで危険地帯を抜けたことに安堵する。こんなのホラーゲームよりも気を張ってた気がするんだけど…。まあ、流石にそれは嘘だけど
『………っ…!』
歩き始めて一瞬ふらつく、そしてその拍子に鬼ヶ崎の足につまづいて転びかける。
危な…。まあ服にあれだけ血がついてたんだ、貧血になっててもおかしくはない。
それに、路々さんからも安静って言われてたし…
鬼ヶ崎…は起きてないか…。そんな体勢で寝てたら眠りが浅くてもおかしくはないのに寝てる何て図太いのか?
『起きて…ないよな…』
鬼ヶ崎の前にしゃがみこみジッと眺める。呼吸は規則的だな…でも人間呼吸何て規則的なものだし……
まあ、起きないなら起きないに越したことはない
そのまま僕は音を立てないよう足早で薬を飲みに行ったあと元の寝ていた場所に戻って行った。
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作者名:雪雅 | 作成日時:2020年12月29日 14時