信用出来ないこの世界で (ページ45)

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GAME43 HER PRETENDER ページ45

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「あれ、どこしまったかにゃ〜」

「……路々さん、空き巣でも入ったのかい」

あの鬼ヶ崎が引くほどに路々さんの部屋は足の踏み場がないほど汚い。正しく汚部屋、ゴミ屋敷という表現がぴったりだ

現に鬼ヶ崎が足を一歩進めたら"ふみつぶしてやる"という物騒な言葉を話す人形を踏んでたし…

『こんなんで探し物は見つかるわけ？下手したらこの汚部屋で朝を迎えそうだけど…』

「シノノンが心配するほど、ボクが探している物は小さくないよ！それにカイさんも冗談とか言うんだな！」

あははと笑いながらそう返す路々さんにこっちは全く笑えない。

これを空き巣が入った以外の理由で汚いなんて思いたくない

"ふみつぶしてやる"

『鬼ヶ崎、遊ぶな』

「シノンちゃんもやるかい？」

何で他人のもので勝手に遊ばないといけないわけ

そうは思っていても鬼ヶ崎に手渡された猫かよくわからない謎の生物と目線があってしまい勝手に気まずい気持ちになる。

路々さんの趣味が理解出来ない

変な顔をした生物の顔を鬼ヶ崎の方へ向け、先程やってた鬼ヶ崎と同じように人形を伸ばす。

"ふみつぶしてやる"

鬼ヶ崎がやってたみたいに伸びなかったけどもしかして鬼ヶ崎相当力入れてやっていたのか？

「お、あったあった」

どうやら目当ての物が見つかったらしい。

声がした路々さんの方へ行けば大きなボストンバックの中に液体が入った大量の試験管が詰め込まれていた

「…なんでえこりゃあ」

「ボクのとっておきだよ」

"毒が入っている"

何でそんなものを…そう考えて路々さんの格好的に研究者だし持っててもおかしくはないのかという結論を付ける

「……なんでそんなもん…」

「んー？ただの趣味だよ」

研究は趣味かと言われれば人によっては趣味に入るか

いきなり横で屈んだ鬼ヶ崎の手元を見ればそこには写真が握られていた。

鬼ヶ崎のじゃなさそうだし路々さんのか…？

「路々さんこれ落ち……」

不自然に途切れた言葉

珍しく見開かれている瞳

鬼ヶ崎が向けている視線の先を辿れば理由は明白だった

「……どうかした？」

友人と表現するには値しない、けれども顔見知りかと言えばそうじゃない

知り合いの……撮られた本人が知らないであろう入出アカツキの写真がそこには大量に貼られてあった

『……っ』

僕はこれの対応の仕方を知らない