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GAME30 BRING IT ON ページ32



部屋を出て、階段に向かって歩けばコツコツと革靴の音が前からやってくる


「おや、羽上様。こんな所で何を?」

『パカに頼みたいことがあってね。丁度探してたところ』


僕がそう言うとパカは少しだけ考える素振りを見せる


「その前に羽上様。こちらに鬼ヶ崎様と忍霧様が来ませんでしたか?」


その質問に対し少し首を傾げる


『鬼ヶ崎と忍霧?見てないけど……。もしかしてその二人、何かしたわけ?』

「はい、お2人がタブーを起こしましたので」


やっぱりアイツら上に行ったんだな…

ため息を着きたくなる気持ちをグッと抑え目の前にいるパカに向き合う


「羽上様はこの事について何かご存知で?」


何を考えているかわからない変わることのない漆黒が僕を見つめる

やっぱり匿ってるかどうか怪しまれるよな…


『知らないよ。そもそも、タブーを起こした影響でこっちに何かしら危害が及ぶ可能性があるんだから、起こそうとするもんならこっちはたまったもんじゃないよ。目論んでるのがわかった瞬間に止めるね』


心底うんざりしたような声色で僕はそう言った

まぁ目論んでるのがわかったとしても僕はそれに対して知らないフリをするよ

成功しそうな計画だったら乗って、無理そうな計画だったらその後どうするべきかを考える

まぁ、危ないものだったら止めるかもしれないけど


「そうでございますか。ところで、羽上様のご要件は?」


ああ、そうだ頼まないといけないんだった

本当は癪に障るけど…


『僕が何時も飲んでるあれを二つ頼める?』

「ああ、確かにどちらも残り少なかったですもんねぇ」


思い出すような素振りをしてパカはそう言った

……連れ去った側だし、元々持っていた物の数は大体覚えているか…


「わかりました。手配致します。」

『そっ……ありがとう』


小さくそう言って僕はその場を後にした

この様子ならきっと大丈夫だろう

横目で見れば遠ざかっていくパカが見えた

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設定タグ:ナカノヒトゲノム【実況中】 , 鬼ヶ崎カイコク   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:雪雅 | 作成日時:2020年12月29日 14時

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