GAME02 ANIMAL EASY ページ4
・
…どうしてこうなった
僕の数歩先を歩く江戸っ子口調を必死に追いかけながらそう思う
あの後、何故かあの男が僕が怪しいからっていう理由をつけて一緒に探索をするって言い出し、一緒に探索をすることになった。
歩幅というものを知らないのか?
言い出しっぺはそっちだろ…せめて僕の方に合わせろ…
そんな事を心の中で言いながら追いかけていると茂みが揺れた
『ん?』
ガサッという音と共に茂みから何かが飛びだした
『ねずみ…?』
普通のねずみより圧倒的に大きいねずみが僕の前にいた
そして、反射的に後ろに避けたから見事にあの男と別れた
不味いな…
ねずみは僕にしか眼中が無いらしく威嚇して今にも襲ってきそうだ
……僕が今持っているのは小型拳銃と投げナイフあともう一つあるけどそれは役に立たない
前者二つはどちらも使った事が無いし手元が狂ってあの男に当たるかもしれないと考えると下手には使えないけどって…何で僕はあの男の身に関して考えてる訳?
でも、今あの男の身を考える前に自分の身を考えないと下手したらここで死ぬ
銃を構え、何処に当てるか考える
目が1番いいけど……
襲ってきたねずみに対し片目に一発撃つ
発泡音と共にグシャッっていう生々しい音が聞こえたので当たったという事が確信する
苦しそうに鳴いたねずみは勢いを止めることなくこちらに突っ込んでくる
ヤバい…
両目を瞑り腕でガードをするけど何時まで経っても痛みはやって来なかった
ゆっくりと目を開けるとそこにはねずみが倒れていた
『は?』
「お前さん大丈夫かい?」
倒れているねずみの近くには返り血を浴びたあの男が立っていた
『…助けて貰わなくても大丈夫だったよ』
そう言いながらポケットを漁る
『…でも、ありがと』
小さく言ったその言葉はどうやら届いてたらしい
彼奴は小さく笑っていた
…無いか
彼奴の元へ行き、右手でフードを抑え左手を伸ばす
…背伸びしないと届かないか
『
そう言いながら袖で返り血を拭う
『…それが僕の名前。言っとくけどあんたと仲よくする気は微塵もないから』
「へいへい」
この声からして絡んできそうだな…
「俺の名前は鬼ヶ崎カイコクよろしくな。シノンちゃん」
『……僕はよろしくする気はないからな』
僕はそう言ったけど彼奴……鬼ヶ崎はそうかいと言って楽しそうに笑っていた
・
GAME03 ANIMAL EASY→←GAME01 ANIMAL EASY
24人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪雅 | 作成日時:2020年12月29日 14時