次の任務は超生物を退治することでした！

28時間目 ページ35

・

何かが…何かが引っかかる。

自律思考固定砲台さんがクラスに馴染めそうだなっていうのは皆の様子からしてわかるんですが…

何ででしょうか…


「単純に殺せんせーが設定したプログラムだからじゃない？」


私が何に悩んでいるのか察した時透くんがそう言ってくる


『あ！多分それです!!』


自律思考固定砲台さんはプログラム通りに動いてるだけで本人には意思が無いんです

彼女が本当にクラスに馴染めれるかが気になってたんですかね…

山を降りながら旧校舎がある方向をチラリと見た






・







「おはようございます皆さん」


昨日の表情豊かな顔とは違い初めて教室に来た時の様に無表情で淡々と言う自律思考固定砲台さん

戻ってしまいましたか……

流石に開発者さんが良しとはさせませんよね…

「”生徒に危害を加えない"という契約だが…「今後は改良行為も危害と見なす」と言ってきた。
君等もだ”彼女"を縛って壊れでもしたら賠償を請求するそうだ開発者(もちぬし)の意向だ従うしかない」


ため息をつきながらそう言ってくる烏丸先生


「開発者(もちぬし)とはこれまた厄介で…。親よりも生徒の気持ちを尊重したいんですがねぇ」

「……攻撃準備を始めます。どうぞ授業に入ってください殺せんせー」


そう淡々と言う自律思考固定砲台さん

昨日はあんなに楽しそうにしてたのに…

昨日の事を思い出して拳を強く握る


ブウウゥゥゥン!!


来る…!!


ジャキッ!!


何かが出た音はしたのに銃声がいつまで経ってもやってこない

恐る恐る後ろを向くとそこには銃の代わりに花束があった


「…花を作る約束をしていました。殺せんせーは私のボディーに…計985点の改良を施しました。そのほとんどは…開発者(マスター)が『暗殺に不要』と判断し、削除・撤去・初期化してしまいましたが
学習したE組の状況から私個人(・・・)は「協調能力」が暗殺に不可欠な要素と判断し、消される前に関連ソフトをメモリの隅に隠しました」


ということは…


「…素晴らしいつまり"律"さんあなたは」

「はい産みの親(マスター)に逆らいました」


そう自律思考固定砲台さんは笑顔で言った


「殺せんせーこういった行動を"反抗期"と言うのですよね”律"は悪い子でしょうか？」

「とんでもない中学三年生らしくて大いに結構です」


顔に丸をつけて殺せんせーはそう返した

29時間目 稽古の時間→←27時間目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す