EP1.人気の花屋〈4〉 ページ8
Aも台所へ向かい店長の手伝いをしようとした。
「神崎さん、私も手伝いますよ」
「大丈夫だよ、ご飯なら僕が作るから。それより、せっかく彼が来てくれたんだ、話しておいで」
神崎にそう言われ、彼女は足を止める。そして七海が座っている方をチラリと見て神崎の方へ向き直し微笑みながら礼を言った。
「ほんとですか?ありがとうございます、それじゃあ私は向こうでお待ちしていますね」
彼女は礼を言うと、七海が座っている席へと向かった。そこには、何か悩んでいるような顔をしている七海がいた。
「Aさん、東雲さんの事でお聞きしたいことが。よろしいですか?」
彼女が席に着くと、七海は彼女に質問をした。その様子には少し躊躇いが見える。
「もちろんいいわよ」
彼女は快く了承するが、そう答える声には不安が混じっているようにも聞こえた。何か心当たりがあるようだ。
「ありがとうございます。先日、五条さんから聞きました、東雲さんを学校へ通わせると」
「ええ、美月ももう6歳だものね〜。時は経つのは早いわ〜」
彼女は頭に美月と呼ばれる子を浮かべながら答えた。
「ーー私はあまり賛成していません」
七海は夜桜の目を見てはっきりと言った。そう言われた彼女は一瞬悲しそうな顔をした。
「あなたの気持ちも分かるわ、私もね、不安だもの。とっても」
彼女はうっすらと微笑み、眉を下げながら小さな声で呟いた。
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唄海(プロフ) - プスメラウィッチさん» プスメラさん初めまして、コメントありがとうございます!オチは今のところまだ未定です。五条オチもいいですね!考えさせていただきますね。応援よろしくお願いいたします! (2022年7月31日 12時) (レス) id: 7262bd6081 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年7月24日 20時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唄海 | 作成日時:2022年6月5日 18時