EP3.写真の中の思い出〈6〉 ページ30
安室side
コナン君と会話をしていると、蘭さんが飲み物を持ってきてくれた。
「これどうぞ。あっ、そうだ安室さん。エプロンの中に写真が入ってたんですよ」
「素敵な写真ですね」と言って蘭さんが差し出してくれたのは、僕が探していた写真だった。無事に見つかったことが嬉しくて、思わず笑みが溢れる。
「それって夏祭りの写真?安室さんの隣にいる人達って、松田さんと萩原さんと伊達さんだよね?」
コナン君は写真に興味があるようで、指を差しながらそう言った。写真は何年も前のもので、今の僕たちよりもずっと若く見える。懐かしいな……
「ああ、そうだよ。何年か前にみんなで夏祭りに行った時に写真を撮ったんだ」
「安室さんたちも夏祭りに行ったことがあるんですね!私も行ってみたいな〜、他の3人も安室さんの知り合いですか?」
蘭さんは夏祭りに行ってみたいようだ。僕もまた行きたいな、あのメンバーで……
「この男性は僕の親友で、この女性は伊達班長の彼女さんなんだ。それと、この人は……」
僕の隣で幸せそうに笑っている彼女。夏祭りの時の浴衣姿がとても綺麗だったことをよく覚えている。僕とヒロがプレゼントしたネックレスは、どんな時でもずっと身に付けてくれていた……それが何より嬉しかった。
「この人は……僕の昔からの知り合いです。よく一緒に遊んでいたんですよ」
「そうなんだ……とっても綺麗な方ですね」
蘭さんは、写真に夢中になっているみたいだ。コナン君は「伊達さん彼女いたんだ……!」と驚いている。懐かしいな、僕たちも同じような反応をしたっけ。
そういえば、携帯を確認しようと思ってたんだ。僕はやろうとしていたことを思い出して、携帯を見た。
そこには、たくさんのメッセージの着信履歴が表示されていた。あまりの多さに僕は「げっ」と声が漏れてしまった。そのメッセージは、どれも僕の親友からのものだった……心配かけちゃったな。
「すいません、少し外に出てきても大丈夫でしょうか?電話がしたくて」
「あ、大丈夫ですよ!すいません、話に夢中になっちゃって。ほら、コナン君もそろそろ寝よう?」
蘭さんはそう言って申し訳なさそうにコナン君の手を引いた。コナン君も眠そうで「はーい」と言って寝る場所へと向かった。
「おやすみなさい」と一言声をかけて、僕も部屋の外へ出て、出口へと向かった。
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唄海(プロフ) - プスメラウィッチさん» プスメラさん初めまして、コメントありがとうございます!オチは今のところまだ未定です。五条オチもいいですね!考えさせていただきますね。応援よろしくお願いいたします! (2022年7月31日 12時) (レス) id: 7262bd6081 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年7月24日 20時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唄海 | 作成日時:2022年6月5日 18時