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EP?.戻らない過去 ページ23

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夢を見た。僕はポアロでバイトをしている。そこには、松田や萩原、伊達班長にヒロもいた。



そしてーーーーいるはずのないあの人の姿もあった。



「おいゼロ!お前もこっち来いよ、次の夏祭りのイベントすげー楽しそうだぞ?」


そう言って松田は僕に手を振る。僕は今バイト中だっていうのに、相変わらず呑気なやつだ。


カウンター越しに彼女と目が合った。4人と楽しそうに話している姿は昔と変わらない。君がもし生きていたら、これが日常になっていたんだろうな。


「ねえ、零くん。今年の夏祭りもみんなで行きましょうね、私とっても楽しみにしているわ〜」


ああ、僕も楽しみだよ。またみんなで花火を見よう、もちろん君も一緒に。彼女にそう伝えようと手を伸ばした。その途端……





ーーーー辺りは突然炎に包まれた。





体が熱い。周りからは悲鳴が聞こえる。逃げ遅れた人とは何度もぶつかった。辺りは煙でよく見えない。



「だめだ!!!ゼロ戻れ!!!!」



ヒロの声だ。だめだよヒロ、戻れない、彼女が……(なまえ)があの中にいるんだ。


僕は必死に彼女を追いかけた。どれだけ追いかけてもその距離は縮まらない。




「頼む!!行かないでくれ!!僕を置いていかないでくれよ……どうして……」




どれだけ呼んでも彼女は振り返らない。1人の女性と少女を僕達に託して、彼女は炎の中へと消えて行った。


彼女は炎に包まれた。どうして、どうして来てくれないんだ。彼女の事も救ってくれ。



『この首飾りが揃っている時は、側で見守っているよっていう意味ね!』



ネックレスを握りしめ、彼女の名前を叫んだ。




「ーーーーーー(なまえ)!!!!」





ーーーー首に付けているネックレスが本来の形に戻る事はもう無いだろう。

EP3.写真の中の思い出〈1〉→←EP2.月の首飾り〈10〉



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唄海(プロフ) - プスメラウィッチさん» プスメラさん初めまして、コメントありがとうございます!オチは今のところまだ未定です。五条オチもいいですね!考えさせていただきますね。応援よろしくお願いいたします! (2022年7月31日 12時) (レス) id: 7262bd6081 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年7月24日 20時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唄海 | 作成日時:2022年6月5日 18時

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