episode43 ページ44
kn「いやー…ほんますまんかった…」
shp「はー、このクソ先輩。アンタは一度地獄に落ちた方がええと思います」
俺の肩に体を預けながらブツブツと不穏な事を漏らす後輩に、申し訳ないという思いが溢れる。
今日は遠距離専門のショッピの部隊との合同訓練だったのだが、彼との模擬戦でついつい熱くなってしまい、普通の敵をぶちのめす感覚でトドメの攻撃を入れてしまった。
それをギリギリの所で避けたショッピは足を酷く捻りまともに歩けない状況になってしまったのだ。
本当は姫抱きにして運んでやろ思ったのだが頑なに断られてしまい、妥協案としてショッピに肩を貸して診察所へと一緒に向かっている。
shp「そういえば…確か今診察所の奥の治療室に、トントンさんの担当技師……新しい幹部候補がおりましたね」
kn「ん？あぁ確か幼馴染やっけか？」
shp「トントンさん鈍感やからアレですけど……実際どうなんでしょうね」
kn「知らん。まあそれが恋愛に傾くなら揶揄いがいがありそうやけど……でもそれが本当なら面倒臭いな」
shp「え？」
不思議そうな顔でこちらを見る後輩のデコを弾いて俺はこのどす黒い感情を隠した。
大体、そういう感情が絡んでしまうと人というものは効率が悪くなり厄介事を引き起こす。ましてやトントンなんかこの国の重鎮であり、もし義足が完成したのならグルッペンを守る最後の砦。
一歩間違えば、国が滅びかねない。
俺らのエゴでこちらに連れてきてしまったのは申し訳ないとは思う。グルッペンが認めた奴という事だから少しは信頼に値する人間なのかもしれないが、もし俺らに厄介事を持ち込むようなら問題が起きる前に排除しなければならない。
……とは言うものの
kn「まあ会ってみいひんと、なんとも言えへんけどな」
shp「？」
kn「ま、それよりショッピ！はよ行くで！」
shp「はぁ！？ちょ、何しとるんですか！？お、降ろせ！」
なんとも言えない空気になってしまった場を誤魔化すように、俺はショッピを肩に担ぎ長い廊下を走り出した。
顔を真っ赤にし、いつの間にか敬語が崩れてしまったショッピ。そんな彼の結構本気で殴ってくる拳に耐えながら、俺はケラケラと笑って更に走るスピードを上げた。
kn「幼馴染さんよォ…お願いやからトントンを悲しませるような結果にだけはせんといてくれよな…！」
shp「？…先輩、何言って…」
kn「ショッピ口閉じろ！右曲がるで！」
shp「ちょ、馬鹿先輩、右やない左…ぐぇっ！」
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蛇狐(プロフ) - イチゴダイスキさん» へへへ、ありがとうございます！(神様では)ないです。 (2020年12月13日 15時) (
レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴダイスキ - え？え？え？神様ですか？そうですね？なんでこんな神作品作れるですか！！もう無理好キィ(鼻血) (2020年12月12日 20時) (レス) id: f02fd4c99a (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - ゼネヴァンスさん» ありがとうございます！これからも隻脚をどうぞ宜しくお願いします！v (2020年8月10日 1時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
ゼネヴァンス(プロフ) - お気に入り1000人以上になりましたね！！！おめでとうございますっ！！！！ (2020年8月10日 0時) (レス) id: d6da2f5e2e (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - 紗稀さん» ひぇ……とてもありがたいお言葉ありがとうございます！読者さんや相互さんのお陰で成り立ってるようなものなので……笑 頑張って更新していきます！v (2020年8月9日 23時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年7月29日 17時
