11話 タヌキと司法の島 その4 ページ42
………。
…音が、聞こえる。
あちこちから慌てたような足音が…。
…ん?
「クァッ!?(音が聞こえる!?)」
「「…!」」
…そっか、私あの時気絶して…今はどの状況だ。役人や海兵たちが慌てるように行き交ってるのを見るあたり、もうルフィさんはブルーノを倒したのだろうか…。
「やっと起きたか、寝坊助タヌキ」
む…この声は、フランキーさんか…地味に話しかけられるの初めて…。
「クォ…?」
「…何も知らないってのも、幸せなこったな。……顔を上げろ、ニコ・ロビン。アイツら、とうとうこんなとこまで来やがった。こりゃとんでもねぇことだぞ」
…何も知らない、かぁ。フランキーさんの目には何も知らない純粋無垢なタヌキに写ってるんでしょうきっと。…スマセン心は純粋無垢のカケラもない一般ヒューマンです。生物兵器?ざけんなコラ。
「…おめェが大人しく捕まってるからと言って、この先誰が助かる訳でもねェ。もうアイツらの助けに応じて、ここを脱出するしか道はねェはずだ」
…でも、ロビンさんを助けるにあたって、彼ほど頼もしい存在は、今いない。
「………」
「……今からおめェを、麦わらに会わせる」
そう言ったらフランキーさんの体が膨らみ始める。…相変わらず、変な体の構造してるな。
「おう、スパンダム。オレは自分の命の淵を悟り、自爆と言う道を選んだ。せめて憎いお前らを道連れにな」
「バカ!!バカおい待て!!」
「直径3キロの大爆発をもって、オレの人生の幕を引くんだ止めてくれるな!」
それを聞いた海兵たちとスパンダムが逃げ始める。
…本当に世界を取りまとめる政府の役人なのか疑わしいレベルの腰抜けというか、なんというか…。
「行くぞニコ・ロビンにタヌキ!」
スパンダムが階段から転げ落ちたとこでフランキーさんの足がロビンさんを抱え、片足の先を私の檻に引っ掛けた。
「“
うおおお!!はえぇ!!ってかコエェ!!
ガン!!
「クォッ!?」
フランキーさんが柵にぶち当たった衝撃で私の檻は宙へ投げ出された。
くそう、檻の中じゃ着地もまともに出来ん…。
でも、檻を繋ぐ鎖はこれで外れた。
「ハァ…あっぶねぇ…柵があって良かった……おい、おめェら、怪我ねェよな!」
「クゥ〜」
「…コーラあと一本ありゃ、もう1発で向こう岸まで行けたんだが…。まぁいい、麦わらがいるぞ。さぁおめェ、ちゃんとアイツに応えろ」
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しい(プロフ) - 蒼陽さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けるとこちらもとてつもなく嬉しいです。ありがとうございますッ!!タヌキさんの冒険の続きをお楽しみに! (2022年10月8日 7時) (レス) id: 944c7f96fb (このIDを非表示/違反報告)
蒼陽(プロフ) - とても素晴らしい作品であえてうれしいです!勉強になります、続編おめでとうございます。楽しみにしています (2022年10月8日 2時) (レス) @page49 id: 306cc09e04 (このIDを非表示/違反報告)
しい(プロフ) - 青子さん» コメントありがとうございます!その辺りは物語中でじょじょに明らかにしていく予定なので、お付き合い頂けたら嬉しいです。 (2022年9月28日 6時) (レス) id: 944c7f96fb (このIDを非表示/違反報告)
しい(プロフ) - レモンさん» 初投稿の作品にコメントまで頂けて本当に光栄です…。ありがとうございます…! (2022年9月28日 6時) (レス) id: 944c7f96fb (このIDを非表示/違反報告)
青子 - 可愛いwwwwwたぬきさんは能力者なのかな?なんでチョッパーと話せないのかな?続き楽しみに待ってます!! (2022年9月28日 0時) (レス) @page14 id: 904e809950 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しい | 作成日時:2022年9月26日 16時